一人旅

レディ・オア・ノットの一人旅のレビュー・感想・評価

レディ・オア・ノット(2019年製作の映画)
5.0
マット・ベティネッリ=オルピン&タイラー・ジレット監督作。

日本劇場未公開ながら奇抜なアイデアで批評家から絶賛されたサバイバルスリラーで、サマラ・ウィーヴィングが幸せから恐怖のどん底に突き落とされる花嫁を熱演します。

大富豪の一族に嫁いだヒロインが、結婚式の深夜に催される一族伝統のゲームの一つ“かくれんぼ”に参加することになるが、実はそれは夜明けまでに花嫁を殺害することを目的とした常軌を逸した死のゲームだった…という異色のシチュエーションで突っ走ったサバイバルスリラーで、悪魔崇拝者の富豪一族に生贄として選ばれてしまったヒロインが生き残りを懸けて一族の面々を相手に血みどろの死闘を繰り広げていく様子を、一族が所有する豪奢なお屋敷とその周辺に舞台を限定してノンストップで活写していきます。

標的となった純白の花嫁vs多彩な武器で襲い掛かってくる狂気一族の攻防をスリリングに描いた作品で、屋敷中を血眼になって探し回る一族から必死に逃げ惑いながらやがて反撃へと打って出るヒロインの孤軍奮闘に手に汗握るスリラー劇となっています。グロテスク&出血多量の殺戮描写が鮮烈な仕上がりですし、緊迫した様相の中に盛り込まれるブラックユーモアもいい塩梅となっています。

主演のサマラ・ウィーヴィングが純白のドレスをボロ雑巾状態にしながら生き残りを図るヒロインを絶叫交じりに熱演していますし、90年代がキャリア絶頂期だった名女優:アンディ・マクダウェルが狂気の母親を怪演しています。
一人旅

一人旅