コーディー

街の上でのコーディーのレビュー・感想・評価

街の上で(2019年製作の映画)
4.7
待ちに待った公開!今泉力哉監督の舞台挨拶付き回に行ってきました。もう最高です!

何も変わらぬまま通り過ぎてく人や会話、けれど変化と呼べるほど大層なものでなくても誰かを想い笑顔になったり、悲しくなったり、ムキになったり、瞬間瞬間に存在を感じ合えるだけで心は幾らか潤う。他愛もない人生が少し晴れそうな、物語の端役ぐらいにはなれそうな予感の詰まった素敵な映画だ!

下北沢の古着屋で働く荒川青の何か起きそうで起きない揺ら揺らwどこにも向かわないが〝悪くない〟が少し勝るような日常とたまに飛んでくる外しの効いた変化球に戸惑う様子も可笑しく愛おしい!また4人の女性との親密過ぎない交流も彼の小さな世界での一喜一憂、確かに存在してる幸せに溢れてた。

長回しによって余す事なく捉えられる普通。劇的なことは起こらなくても会話の途中でふと訪れる共感など〝間〟から漏れる感情が言葉にできない幸せとして迫る。そんなスクリーン通しての共有、繋がりに興奮するし一緒に酒飲みたくなるw
若葉竜也らの普通を極めた演技、特に中田青渚のそれは映画すら忘れさせる!

満席の客席からは頻繁に笑い声が溢れてたし自分も何度か声出して笑ってたw
舞台挨拶での今泉監督のトークもめちゃ楽しく、中田青渚さんの関西弁にまつわる話も最高でした!
監督の作品の中では『サッドティー』と『愛がなんだ』が特に大好きやけど超えてきたかも。

今んとこ今年ベストに好きかも。