06

街の上での06のレビュー・感想・評価

街の上で(2019年製作の映画)
3.6
誰と話していても、気まずい瞬間は訪れる。その気まずさを120%表現している映画だった。とにかく、会話の外し方が上手い。絶妙に不和を生んでいて、それは見ている僕らに共感性羞恥を呼び起こさせる。でも「いたたまれない」程ではないから、絶妙なラインだ。
居酒屋で隣の男女ペアの会話を盗み見てるような、路上で人の喧嘩を見てしまったような。ドラマがないようで、でも日常よりは少し特別。

ハマる人はハマるだろう。でも僕は映画中ずっと苦笑いしてしまっていて、苦手な感じだった。それはきっと気まずさの中に自分を見つけてしまったからだろう。
 
唯一良かったのは、別れのシーンがしっかりしてたこと。恋人と別れる時はこうやって別れたら良いのかという教科書のような場面だった。こればかりは、気まずさを含めて、とてもいい現実的な参考資料だ。
06

06