戦ふ兵隊の作品情報・感想・評価

戦ふ兵隊1939年製作の映画)

製作国:

上映時間:66分

3.7

「戦ふ兵隊」に投稿された感想・評価

是枝さんから。
efn

efnの感想・評価

4.0
 戦時中の反戦映画。冒頭の炎上する農家と悲しみに歪んだ老人(便衣隊対策らしい)のクローズアップから嫌な気分になる。何のための戦争なのかを問いたくなる。
 攻め込まれて無人と化した武漢では横倒しになった衣類が散らばり、戦闘の痕跡のない土嚢が整然と積まれ、人々がどれほど慌てふためいていたかを知らせる。
 一部九七式戦車を稼働させたり、機関銃を撃つ兵士のショットも挿入されてはいるが、その合間にも担架で負傷兵が次々と運び出され、次のショットでは戦友が遺品を整理している。
 そも燃える農家からはじまるという構成からして異常だ。どうがんばっても戦意向上映画と言い張ることはできない。しかし、その反戦への異常な執着、時代の、素材の信憑性故に戦後も価値を保ち続けているのは間違いない。反省、記録映画の傑作。
Hana

Hanaの感想・評価

3.8
大戦時の中国はこういう場所だったんだ...と文字からは想像できなかった世界の雰囲気がよくわかる作品。

タイトル「戦ふ兵隊」のイメージと、実際に流れる映像のギャップがあった。
兵隊の動きに激しさを伴わず、ゆっくりと流れる牧歌的な情景。時折生活臭溢れるカットも入り、人情味のある印象を懐かせる。けれども兵隊たちは確実に街を壊し、兵隊以外の人をゆっくりと街から追い出していく。
そんな中、現地の人の静かな混沌に抗う様子も淡々と描かれている。
プロパガンダ映像でありながら、作者は兵隊にとっての「戦う」はなんだったのか問う作品でもあるのだと思う。
発禁されたのち、公開されて良かったと思わせる記録ドキュメンタリー。
k

kの感想・評価

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是枝裕和監督
日本のドキュメンタリー映画において重要な作品
see

seeの感想・評価

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授業

戦闘シーンをほとんど写さずにこれだけ巧妙に戦争を描くのは凄いドキュメンタリー。
全体を通して負傷した兵士、疲労困憊の様子の中国人、置いていかれる馬の姿などを淡々と映す。
国民の戦意高揚のために作られた映画というが、好戦的でも反戦的でもなくただただ現実を物語っている。

ストーリーや構成にあまり面白みはないが、記録映画としての価値がある。
大部分の音を現場で録っているだけあって兵隊の会話や隊長が命令するシーンなどは非常に臨場感があった。
大学の講義で観ました。とにかく全体に漂う気怠げな感じが印象に残りました。戦意高揚にならないという事で上映禁止になったそうですが、それも納得です。兵隊の勇ましさでも戦争の残酷さでもなく、戦場の過酷さとつまらなさ、虚無感が伝わってきました。2020年1月現在、新型コロナウイルスの発生地として話題になってる中国の武漢が終盤に登場。とても綺麗な街並みで、いつか行ってみたいな、と思いました。
kentaro

kentaroの感想・評価

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最も小津安二郎に近いのではないか?
いずみ

いずみの感想・評価

4.1
亀井文夫賞賛でしょうこれは。
ボリ

ボリの感想・評価

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この映画は、戦意高揚を目的として作られた(作るようお願いされた?)ということに驚き。
戦闘シーンはほとんど無く、兵隊達が移動している様子が多く映し出される。
いくら戦争を良いものに見せようとしても、実際に戦地に向かう兵隊達の映像から滲み出る厭戦感には勝てない。
そんな監督の意思が伝わってくるようで、すごい映画。
瓦礫の中から新しい生活が始まっていくシーンはとても胸にきます。
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