花

オン・ザ・ロックの花のレビュー・感想・評価

オン・ザ・ロック(2020年製作の映画)
3.0
女性視点で描かれる日常のあれこれ。

名もなき家事や子育てのふとした瞬間を映し出すのが良い。

旦那の浮気を疑って行動を起こすけど、信じたい気持ちと疑いが深まって焦る気持ちとが観て取れて面白い。

父親が恋多き人で家庭を顧みない描写もあるのに、誰に対しても紳士で博識のあるいでたちに、カッコいい大人の男性だなぁと感嘆してしまう。ビル・マーレイ!可愛いカッコイイ紳士を好演しています。

憎めなさと、女性の扱いに長けている。

劇中でさりげなく取り出す万年筆や、さりげなく女性にドアを開けてあげる所作が本当に素敵。

誕生日は特別な日だからと、少しランクの高い、それでいて気兼ねしなくてすむようなお店に連れて行ってくれて食事をするとか。何の気なしにチョコパフェが出てくるとか。

百発百中で女性を虜にする魅力の詰まったジェントルです。

主演のランダ・ジョーンズは良い意味でセレブ感が無いのが良い。
生活感のある主婦。少しオシャレな装いでも可愛いなぁと思える中肉中背体系に共感の嵐。スクリーンの中でしか観たことのないモデル体系の俳優を起用しなかったことで、グッと物語が身近に感じられました。

夫役のマーロン・ウィアンズは初めて拝見した俳優さんでしたが、清潔感もありつつ秘密を秘めていそうなナイスガイでした。
優しい笑顔がチャーミング。

疲れた時に心が暖かくなるほっこり系の映画でした。
役者さんや作品自体の雰囲気を楽しめる作品です。
是非、劇場でほっこりしてください。
花