てっちゃん

アフター・ヤンのてっちゃんのレビュー・感想・評価

アフター・ヤン(2021年製作の映画)
4.0
アフターやん、絶対観たいやつやん、観に行ったやつやん、感想書いていくやん、これ言いたくて書いてるだけやん、、ということでこちらです。

私とのマッチング率が安定して高いA24作品ですが、これ系統だと「エクス・マキナ」を思い浮かべたけども、本作はより現在と未来の距離が近い印象。

テクノ(音楽ジャンルじゃなく人間型ロボットのこと)を始めとするものたちと人間との境界線の曖昧さ、日常生活で見逃していたもの、家族再生物語であるように感じました。

ちなみに本作のパンフはコゴナダ監督さんのインタビューや出演者の皆さん(よくある主役だけではなく)のインタビューが載っているので、それだけでも読み応え十分。
それぞれの役者さんが、何を思って本作に挑んだのかとか、物語のキーとなるポイント、コゴナダ監督さんに対するイメージを語っているので、面白いです。

特にそれぞれの役者さんにヤンの存在についてを聞いてるのだけど、それぞれの回答がいちいち面白くて、より物語について考えることが捗るので、おすすめです。

本作は原作があるとのこと(Saying Goodbye to Yangという短編作品)で、そちらをプロデューサーに紹介され衝撃を受けたコゴナダが製作したとのこと。

近未来の話なんだけど、新旧が見事に入り混じっていて、ハイセンスな建築物やインテリア、でもそこに古道具があったり、お茶が出てきたり、、、見ているだけでうっとりする。

衣装もとても印象的。
多様性に満ちた作品なんだけど、それを補強するような衣装。
その人のアイデンティティを表していたり、いろんな文化が入り混じっていたりしている。
普通に欲しいなと思ったくらいに衣装が素敵。

ヤンを通して、自分たちが知らなかった家族の一部を知ることになる。
家族だから全部知っているとは限らないし、悩んでいることだってある。

ヤンはみんなの話を聞いてくれる存在であり、それを受け止めてくれる信頼関係があったわけだ。
言うまでもないけど、ヤンは大切な家族だったわけだ。

それを何年も何人もの人たちを見てきた。
私はヤンは疲れたのかなとも思ったし、自分がいることにより家族が徐々にぎくしゃくしていくことに罪悪感を覚えたのかとも思ったし。

観た人それぞれが違う感じ方をする本作のような作品は、いろんな意見を交換したいと思うのだけど、例の如く意見を交換する人もいないので、こうしてここで発散して自己満足している自分がいます。
今日も元気になんとかやってます。
てっちゃん

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