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キミだけにモテたいんだ。のウツボのレビュー・感想・評価

キミだけにモテたいんだ。(2019年製作の映画)
1.5
公式サイトを見て「この題材とストーリーでどうやって声優ファン以外の人間を映画館に連れていくつもりなんだ!?」となんとも言えない気持ちが湧いて観に行ってしまいました。

「こんな味がするんだろうな〜」って思ったら本当にそんな味がして、しかも薄味でなんとも言えない気持ち通りのものが出てきて……それはそれで期待通りでしたがそういうことじゃないだろ……!と虚しくなる作品でした。
これで定価1900円か〜〜すごいな……。
これが映画作品として世に出せるなら私が遊んでる死に絶えそうなスマホゲームのシナリオで映画作ってもいいんじゃないのか……?

これは執事以外の男達の掘り下げをもっとしないとキャラが作品のために動かされているだけにしか感じられないことや、そのための尺が足りないことに起因するんでしょうか。
1クールアニメなら説得力も没入感も感情移入もあったかもしれないけど、これを1クールアニメにして欲しい気持ちも湧かないし、こんな題材で最初から1クールアニメでも困るな……

モテについても、モテメン甲子園に出るとは書いてあってもタイトルで既にさあ……
モテについてのメッセージ性を作中で語ってくれるシーンでは「そうだね!!!知ってるよ!!!タイトル通りだね!!!!!」とさせられてとてもシュールです。
ここだけはちょっと笑っちゃうかもしれない。

個人的には借金の原因の話と設定をもっと活かせたのでは…と思ってしまいますね。
ここも尺の関係でただの借金の原因だけにしたのかなあホントなんで60分で収めるんだよこんなのでよ〜〜収めるならなんでこんなに要素を出すんだよ〜〜

全体的に薄味で陳腐で意外性もないので観てる側の喜怒哀楽も全体的に吹っ切れないモヤ……とした感じで終わってしまいますが、唯一確かなのはスタッフロールが始まって秋元康の名前が出てきて「オイ!!!!!!」となったところでやっと大きな感情の動きを体感できたんじゃないかという点ですね。なんですかこれ。
公式サイトに一言も書いてない要素を出すんじゃないよ……
岡田麿里を推しておきながら(別にそこに惹かれたわけではないけど)そんな手を使ってくるなんて俺は悲しいよ……
二度としないでくれ……

よっぽど声優のファンであるとかなんらかの使命がある人じゃないと映画館での鑑賞は大変かな〜と思います。
でもヒロインは可愛かったよ。最初の私服は間違えた猫娘みたいで困ったけどまあ可愛かったよ………
ウツボ

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