Netflixオリジナル作品です。
前教皇ベネディクト16世とベルゴリオ枢機卿(現教皇フランシスコ)の2人が対話するだけの挑戦的な作品です。
しかも監督はフェルナンド・メイレレス。
本当に今のNetflixは侮れないというか映画ファンとしては見逃せない作品が多いです。
傍目にはおじいちゃん2人が話しているだけですが、めちゃくちゃ面白い。
保守的で教条主義的で数カ国語を扱う学級肌でドイツ人。
クラッシックを好みピアノも達者だがビートルズやABBAの事も知らないベネディクト16世。
改革派で庶民派、アルゼンチン出身でジョークとダンスを愛するベルゴリオ。
あまりに対称的でお互いあまり良く思っていない2人の対話が次第にお互いの罪やトラウマの告解と赦しになっていく脚本が静かながらスリリングで素晴らしいです。
それ以上にこの2人のジジイがめちゃくちゃキュートです。
ベネディクト16世と言えばそのあまりに悪のラスボス感のあるビジュアルでパルパティーンにそっくりと言われていたのでイアン・マクダーミドがピッタリかと思いましたが、さすがのアンソニー・ホプキンスです。
無茶苦茶上手い。
アンソニー・ホプキンスとジョナサン・プライスの会話はいつまでも観ていられます。
全く正反対の2人がサッカー好きは共通で2人で2014ワールドカップ決勝を観戦するシーンが超素晴らしいです。
これがドイツ対アルゼンチンなのが運命的で最高です。
そういえばヨハネ・パウロ2世もシャルケかどこかのファンだった様な気もしますし、サッカーってほぼ宗教ですね。
今作が作られるのなら日本でも今上天皇と上皇の映画とか作ってもいいと思います。