航空券を取ろうと電話をかける。
「名前は?」
「ホルヘベルゴリオだ」
「教皇と同じ?」
「そうなんだ ……というか実は」
「郵便番号は?」
「さぁ分からない。バチカン市国だ」
「フフ、冗談はやめて」
ローマ教皇というと、なんだか雲の上の存在かと思っていたけれど、ここに出てくる2人は、そんな神様みたいな存在ではなく、ちょっとおちゃめで新しい機械にはめっきり弱い普通のおじいちゃん。
予備知識なく鑑賞。同じ神に仕えながらも、格式を守り続ける保守派のベネディクト16世──ヨゼフ・ラッツィンガー。時代と共に革新を求めるフランシスコ──ホルヘ・ベルゴリオ。
一見対立している2人が、お互いの考え、罪に触れ、導き出す答えとは……
実話らしいが、撮り方がドキュメンタリーのようなので、本当に実物を見ているかのよう。