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マイルス・デイビス: クールの誕生のOBのレビュー・感想・評価

3.8
JAZZが好きになってはや数十年。タバコやお酒と同じく、最初は苦味しか感じなかったが徐々に身体に馴染んだというか、今ではなくてはならないものとなっている。

中でもマイルス・デイビスは特別な存在。やはり前期のアコースティック&クールな時期の演奏は時間を超越した魅力を放っていて、まさにマスターピース。

毎年正月に黒澤明の『七人の侍』鑑賞と、彼の名盤『KIND OF BLUE』を聴くことだけは必須行事。

本作も映画館で観たかったが機会に恵まれず、今回ネトフリ再加入で見つけた為、早速我が映画部屋で鑑賞。

マイルスの人生を奇をてらうことなく、シンプルにその時々の関係者の言葉を添えながら時系列に追っていく。彼の生き様は本や映画など様々な媒体で見聞きしていた為、私にとってはほぼ既知情報であったが、グッと来たポイントを2点ばかり。

①最近の映像でジョンレノン&オノヨーコとの談笑シーンや、プリンスとの共演を観れたのには感動。やはり類は友を呼ぶということか。

②合計数百枚に及ぶ写真を眺めて、改めてマイルスのルックスの良さに関心。若い時の精悍な容貌は言うに及ばず、老齢となってからでもアップに耐えうる写真映えした味のある表情は、まさしく存在自体がアート。

人としてはなかなか付き合いづらく、人格者とは言い難い面も多かったらしいが、秀でた部分が大きければ大きい程、人間としてバランスをとる必要があったということだろう。

これからの人生も引き続きマイルス・デイビスとは付き合っていく。
鑑賞後、マイルス音楽大鑑賞会になったことは言うに及ばず(笑)
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