「ぼくとテスの秘密の七日間」という児童文学を映画化したファンタジー。
グイッと胸を掴まれた。
ちなみに邦題にある『恐竜』はこのお話には出てきません。
その代わりに主人公の少年サムが避暑地の島で出逢うのは少し変わった奔放な女の子と生きる化石みたいな孤独なおじいちゃん。
これだけで夏休みの冒険を語るのにぴったりな材料揃ってます。
ひと夏のワクワクドキドキなボーイミーツガールをじっくりと見せながら、実はじんわり家族愛の大切さを見つめてる本作。
いつか訪れる孤独への訓練という秘密のミッションだなんてなかなかおマセな少年です。
しかし孤独に慣れる訓練よりよりずっと大切なことがあることを奇想天外なこの体験で知る。
「思い出があるから孤独でも大丈夫。」
でも、新しい思い出作ってみない?って声かけた時のおじいさんの顔が忘れられない。
少し振り回し系の小悪魔なテスも最高の笑顔だったダンスシーン。
全てほんと愛おしすぎる!
こんな特別な夏を過ごしたらきっとこの時の事は絶対に一生忘れられないはず。
このテルスヘリング島 って初めて知りましたが、何にもない村と、広大な砂浜、いいなぁーってサムと素敵な家族と過ごせた素敵なヴァカンス過ごせた82分。
じんわり心に沁みる良作でした。