タカ

恐竜が教えてくれたことのタカのレビュー・感想・評価

恐竜が教えてくれたこと(2019年製作の映画)
3.8
人生のほとんどは頭の中にある。

「最後の恐竜は自分が最後の一頭だって、分かってたのかな?」
いつかは訪れる"死"について考え始めた少年・サム
自分は末っ子だから、最後まで残ってしまうのは絶対にボクだ……
一人になった時、やっぱり死ぬのはイヤ?
一人でいるのは寂しすぎて死んだ方がマシ?
いずれはやってくるもの
一度それを悟ってしまえば、頭から離れなくなってしまう。
そうだ、一人で居る訓練をしよう!
行き着く答えは純粋で無垢で微笑ましい。

島で出会った少女・テス
産まれてすぐに父親と行き別れて顔も知らない。
わずかな手掛かりから父親と思われるヒューホを招待する。
真実を知りたいけど恐い。
受け入れられなかったら、どうしよう?
それでもやはり、父がいないのは寂しくて恋しい。
勇気を持って踏み出す。

尖った言葉で唐突に心がかき乱される。
ホントにそれで終わっていいの?
「思い出を集めなさい。」
ビーチで偶然出会った老人の言葉がグサっと突き刺さる。
それは、サムにとっても、テスにとっても、取るべき答え。
迷いの重しが取り外され、サムの足取りも軽い。
やるべきことは一つしかない。

寂しくなんてない。決して消え去ることはないから。
タカ

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