FutosiSaito

i-新聞記者ドキュメント-のFutosiSaitoのレビュー・感想・評価

3.8
 ときに笑いが起こっていたが、笑いごとではない。
 伊藤詩織さんの民事裁判で、元TBS山口被告に賠償命令が出た現在だからよけいに客が入ってもいるが。
 だが、その経緯を追ったドキュメンタリーを題材の一つにした森監督が鋭いし。何よりも、その事件をきっかけにより激しく取材するようになった望月記者が凄い。
 森友も加計学園もごまかされ、今の桜を見る会やIR不正につながっている。
 「誠意を持って答える」と言いながら、記者会見でのあの態度という菅幹部長官に、横柄このうえない麻生太郎副首相、安倍総理を加えたトップ三人の不誠実さが見えてくる。
 「任命責任は私にある」と言いながら、大臣が更迭されてもさっぱり責任を取らない。我々は、すぐにあきれてしまう。
 それでも、諦めずに今日も突撃し、質問を立て続けにする小さな体の望月記者に励まされる。
 ラストのくだりが感傷的だとか、厳しい評判はあるが、実際に現地へ行ったり、本人に突撃したりという姿は、希望だ。
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