メランクさん

i-新聞記者ドキュメント-のメランクさんのレビュー・感想・評価

5.0
録画してたのを無性に見たくなったんだけど、
見初めてその理由に気づいた。
望月記者を描くことは、
当然そのライバルである菅義偉が描かれているということ。
だから見ときたかったのかもしれない。

しかし、これはエンターテイニングな作品でした!


もちろん中心は望月記者に据えてるとは言え、
安倍政権時代の疑惑、問題点に触れられ、
しかも望月記者の取材を取材する形で、
まぁそうそうたるメンバーが納められているもんだから、
見ながら驚いたり笑ったりしちゃいましたよね。

中でも個人的にギョッとしたのはレイピスト山口ね!
望月さんと普通にやりとりする彼の姿は、
こういうドキュメンタリー映画だからこそ見られたんじゃないかな。

間接的にではあれ、もろに政治の話をしてて、
かつ過去作以上に映像の演出があったし、
森さん本人が入ってくるシーンも多かったので、
マイケルムーア感がありましたね。
特に最後に語り出す辺りなど、
もう真っ向から寄せていってんのかって感じがした。

しかし、題材が題材なだけに、
おもしろい一方で本当に苦しくもなる。

中盤で外国人記者たちとのやりとりのシーンで言ってるけど、
望月記者が目立つこと自体がおかしい。
監督のお箱とも言える警備の警官とのやりとりも、
いかに権力が際限なく市民の権利を剥奪してるかを表してるし、
実際、こんな作品の存在や望月記者の存在など、
大多数の国民は知らないし、興味を持たない。

今作を見れば安倍政権がやっときたことや、
菅さんがやってきたことの酷さは明白だと思うんだけどなぁ。