モンティ

ユンヒへのモンティのレビュー・感想・評価

ユンヒへ(2019年製作の映画)
4.0

ユンヒとジュン、2人の再会のシーンは長い時を経て再会したのに一気に感情を解放することなく静かにお互いを確かめあって距離を縮めていきます。
そんな様子に、心の奥底に埋めていたお互いへの想いを想像してしまいました。

照れ隠しの会話もなく大げさな笑顔や涙やハグもない。
かける言葉も、どう気持ちを表現しようかも、考えても思い浮かばなかったんだと思います。

ユンヒとジュンの愛を支える、ジュンのおばさん・ユンヒの元の夫。
2人とのそれぞれの言葉少ないハグに思いがけず涙が浮かんでしまいました。
愛は愛に支えられているんだなーなんて。


そして、自分の高校生の頃の思い出もよみがえってきました。

好きな人に会うために偶然を装って待ち伏せたりとかしたものです。
帰りがけにちょっと会えるだけでうれしくて、それがなくなる世界なんて想像したくありませんでした。
だからずっと高校生でいられたらいいのに…なんて、ため息ついたりしていました。笑
同性が好きな気持ちが実る世の中があるなんて当時の僕は知りませんでした。
だから僕はあの頃を懐かしく思うことはあっても
戻りたいとは思いません。それなりに辛かったから。

でも、そういう自分の中に起こる愛を受け入れていくことが、前に進んでいく原動力になるんだなぁなんて思いました。