☆☆☆
原作読了済み。簡単に。
原作を読了済み…とは言っても。元々、太宰治の絶筆により、僅か20頁くらいしかない量の為に、話の取っ掛かりのところで終わっている。
だから、もはやコレはオリジナル作品と言っても良いでしょうね。
実際に、舞台演出家であるケラリーノ・サンドロヴィッチによるオリジナル舞台劇を基にしているようで…。
例によって、原作は読むものの。誰が監督し、誰が脚本を書いているのか?等、余計な情報は知らずに観たのですが。本編が始まって直ぐに成島監督作品であるのを知り、「あ?だったらこの映画は当たりかな!」…と思ったものの、、、なかなか映画の中身は躍動してはくれない。
観ていて「おかしい?何故だ!だって成島監督だろ?」と、思いながら…。
映画の後半に入る辺りで、いきなり黒澤明の『生きる』の様な場面になり「これでやっと面白くなるかな?」と、思いきや…。
……………ならんのですよ、コレが!
時折、成島監督らしいクラシカルな場面演出&編集も見受けられるものの。その面白さを見出せないままに映画は終了。
今、アカデミー賞を賑わせた『1917』の人気が映画ファンの間で盛り上がっている。
とりわけ、ワンカット風に見える撮影が。
『1917』は、アカデミー賞を受賞するだけあり、その映像には一見の価値があった。
一方、日本映画でも…。
この作品のカメラも、実は『1917』…とまでは言わないが、多くの場面でワンシーン・ワンカットの手法が取られていた。
流石にあちらと比べてしまうと部は悪い。
とにかく『1917』で描かれた、その滑らかに進むカメラワークには溜息が出るほどだった。カメラワークが目立つものの、煩く感じる事はなかった。
でもこの『グッドバイ』は、と言うと…。
カメラの動きは終始煩いくらいに目立ち過ぎているからか?いつまで経ってもこちらの気持ちは全く画面に集中出来ないまま終わってしまった。
「何故だ?」…と、思いながらエンドクレジットを見ると。そこにやっとある人物の名前を発見する
ケラリーノ・サンドロヴィッチ
途端に思ったのであります。
だ か ら か ! (ㆀ˘・з・˘)
…とは言え、これは知らずに観たこちらの
自 己 責 任 ! (-.-;)ダヨネー
それでもこれだけは絶対に言っておかなければならない!
小 池 栄 子 は 素 晴 ら し い !
W主演である大泉洋は、いかにもテレビタレント的な演技でしかなかったと思うが。小池栄子が居たからこそ最後まで観ていられたと言って良いと思う。
もう一度観る気は起きないのだけど。小池栄子を観る為ならば、また観ても良いか…とまで。
そして最後にもう一言だけ言わせて欲しい!
フジテレビさん!
小池栄子で「サザエさん」が見たいです!
2020年2月16日 イオンシネマシアタス調布/スクリーン8