気が多い、女好き、優しい…
田島周二はやはり太宰なんですね。
ひとりひとりに向かい合う時、
おそらく彼はそれぞれに真剣なんだと思います。
けれども、数多くの愛人よりも大切なのは、
離れて暮らす愛娘。
胸を張って娘に会うために、
愛人たちと手を切る決心をして。
そのために、ウソ女房を仕立てて、いざ…
オリジナルは舞台とのこと。
確かに、舞台で観たらまた違う面白さがありそうなコメディ。
小池栄子のカエル声を生で聴いたら笑い転げてしまいそう。
けれど、微妙な表情の変化はやはりスクリーンでなければ観られないから、映画で良かったかな…
ともかく、彼女をはじめとする女性キャストがそれぞれハマり役で良かったですね。
すっかり"薄幸"キャラが定着した木村多江
あの色香になら、松重豊もイチコロでしょう。
大泉洋、濱田岳、
この二人は間違いなく笑わせてくれます。
何気にいいヤツ、皆川猿時も。
"グッドバイ"と告げに行き
"グッドバイ"と囁かれ
男と女、どっちもどっち
個人的には、劇中のファッションが最高に好きで。
大泉洋の少しヨレた麻の白いスーツ
泥を落としてお粧しする小池栄子のワンピースやガーターベルト
目の保養、眼福でした。