永遠の寂しんぼ

Our Friend/アワー・フレンドの永遠の寂しんぼのレビュー・感想・評価

3.2
『……』

この映画が合わなかった事は、2021年でも特にショックだった出来事だった。

これを観る前は過剰なくらい本作に期待していた。もしかしたら年間ベストに入るかもって。(あくまで日本の)ポスターのデザインが超秀逸だし、内容も感動系だしもしかしたらメッチャ泣けるヤツかもと期待していた。

が、結果としては全く泣けないどころかイライラまでしてしまい、本当残念すぎる気持ちで映画館を去る事になってしまった。一応反省すべき点として、この映画を観た時の体調が万全ではなかった。ちょっと寝不足気味の状態で2時間半もある『DUNE 砂の惑星』と『光を追いかけて』を観てしまい、だいぶ体に無茶がある状態で3本目のコレを観てしまい、寝落ちはしなかったものの集中力を欠いた状態で観てしまい、理解が追いつかない所もあった。

この映画は難病で余命を宣告されてしまった女性とその夫、さらにその友人の男の3人の友情を描いた実話ベースのヒューマンドラマで、劇中で何度も3人の中の視点を切り替えながら時系列も入れ替わるちょっとややこしい作りで、寝不足の頭ではついて行くだけで全然話を入り込む事が出来なかった。

ただ、後から思い返してもこの映画は納得できない点が幾つかある。特に嫌だったのは登場人物の下品なセリフがやたら多い事。しかも難病の妻とか女性も汚い言葉使ってるし。洋画ではたまにある事だけれど、この手の感動系の映画でキツめの下ネタを言われると本当ドン引きして興醒めしてしまう。こちとら感動する気でいるのになんちゅう汚い台詞言ってんだよ!ってイライラしてしまう事が複数あった。コレに関しては僕自身が現実でも会話の最中に平気で下品な事言う人が嫌いだからというのが大きいが、翻訳も含めてもうちょっとどうにかならなかったのだろうか。

あとはその難病の女性も結構イライラさせられる言動があった。病気で辛いのは分かるけど、夫や友人に『やりたい事リスト』とか言ってやたら無茶なお願いをしたり、ヒステリーを起こして暴言吐いたり、病人の立場とは言え自分勝手過ぎるところが散見されてウンザリしてしまった。

この年にこの映画(あとメインストリーム)を観て学んだ事は、どんなにポスターのデザインセンスが最高でも、映画の中身まで最高とは限らないという事だ。今後はこういう映画体験を極力しないように気をつけたい。