もやし

コリーニ事件のもやしのレビュー・感想・評価

コリーニ事件(2019年製作の映画)
4.6
これほど人の心理の奥底に踏み込む映画なのに、さほど心の中に入ってこない自分の鈍感さが悲しかった。もうフィクションというものを見すぎたのかもしれない。

人のどうしようもない、行き場のない感情、人生を描いた映画。こういう映画見ると、苦しんでるのは自分だけじゃないんだなと毎度再確認する。


もうあらすじ読んだだけで映画慣れしてる人は即座にナチスものと気付く。

でもただ国家としての罪を突き付けるだけじゃなく人間ドラマも同じ比重で描いてるところが高評価の理由かと思う。

でもなんか随分とキッチリ、というか型を大事にしすぎな映画のように思った。国際的な評価を受ける映画ではないかなあ。




正義感とか自分が大事にしてることとかって、生きてると強制的にねじ曲げられることってやっぱりあって。そしてそれが年月と共にいつしか自己正当化に繋がって…って展開はなんかすごくわかるなあと思いながら見てしまった。
そしてそこにそれで良いのか!と勝負を挑んでるのがこの映画で、そういう意味では熱い映画ですよね。それと同時にやるせなさも内包しているのですが。

そしてそんな映画にあまり心動かされない自分ほんと終わってんなと思いましたね…笑 この映画で問題提起されてることそのものが俺の中で起きてるっていう…笑
まあこの映画は優しいからそんなあなたでもいつでも変われますよって言ってくれてますけどね。



なんか随所に無意味に美女が配置されてるところがわかってんなあこの監督と思ってしまった。(だからそういう見方が駄目なんだっつうのにな笑)
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