当人は当然として、アントニオーニやモニカ・ヴィッティ(中学生の時の我がミューズ)を含めて最大限の敬意と祝福を込めた思い出話。パルマは2007年に亡くなってて、この映画は2016年の作品なので、まあ13回忌法要という感じ。
ドキュメンタリーとしては、死者に鞭打つ系も嫌いじゃないけど、この映画の温かな目線はとても心地良かった。
個人的には好きじゃない、あのニューヨークの監督(兼役者)が登場する比率が当然のごとく高くなるんだけど、それもまあ気にならなかった。
すべては作り手の対象への敬意の為せる技。とても上品な作品。
最後に明かされるタイトルの謂れがとても響く。幼児期、随分と貧乏した(らしい。子どもには詳細はわからなかったが)私には、確かに共通の記憶があるのを思い出した。水と砂糖ねえ…。
それもあってエンドロール、実は少し感極まってしまった。