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ガンズ・アキンボのコマミーのレビュー・感想・評価

ガンズ・アキンボ(2019年製作の映画)
3.9
【いかつい奴らの天下無双】


[気まぐれ映画レビューNo.90]



凄い面白い作品だった。

「ハリーポッター」シリーズ以降、独自のキャリアを進み続けている"ダニエル・ラドクリフ"。清楚路線で言うと、「ウーマン・イン・ブラック」で一児の父親役を演じたり、「キル・ユア・ダーリン」でBL路線に行ったり。独特な路線で言うと頭に角が生えたり(「ボーンズ」)、万能な死体になったり(「スイス・アーミーマン」)、ジャングルで遭難したり(「ジャングル」)……。今後は、サンドラ・ブロック主演作に出演して久々の大作に挑戦するのだが、ハリーポッター卒業生の中では、独特で自由な路線を進み続けているのだ。

この「ガンズ・アキンボ」も、かなり攻めてる内容にもなっているし、むしろインディーズ作品に本作を組み入れるのは勿体ないぐらい"本格的なアクション"に挑戦している。これはかなり面白い方だと思う。
「ダイ・ハード」に「ハードコア」のようなFPSゲームに特化した要素を詰め込めば、「ガンズ・アキンボ」になると思う。

そう、これは次世代の「ダイ・ハード」なのだ。

しかも主人公も敵も含めて、みんなイカつくてむしろ笑える。"サマラ・ウィービング"演じる"女ヒットマン"は"ピアスだらけ"で睨みつけたらマジ人生オワリだし、ボスは"スキンヘッド"で飾りなしに顔はイカつい。
ラドクリフ演じる主人公も、表向きは冴えないゲームクリエイターで裏の顔は"アンチ無双"しまくるクズの代表格。
本作には"まともな奴が1人も出てこない所"が、観客を楽しませる気満々なのだよ。そう、観客を楽しませる努力が半端ない作品だったのだ。

とりあえず続編が作られるのなら、是非とも観てみたい!これは抜かりなく面白いし、ラドクリフの本領発揮的映画なので、より一層「ハリーポッター」俳優としての印象が解消される作品だと思った。

ラドクリフの作品選びの良さが、改めて分かった作品になりましたね。
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