このモテ男に田中圭をキャスティングしたか…そのセンスに感心する。よくわかるなと。
ひとりで花屋を営む夏目。誠実で、心優しい。そのため、まわりの女性たちからモテる。そういった女性たちを巻き込んで、気持ちを伝えるべきか伝えないべきかといったエピソードが積み重ねられる…
夏目は人妻から告白を受ける。しかも夫の目のまえで。そういったおかしな話が続き、気楽に構えて見ていると、段々と切ない話となっていき、しまいには心を揺さぶられて。このあたりは本当にうまいなと思う、今泉力哉は。
気持ちを伝える、伝えられるってのは、確かにふたりの関係に劇的な変化をもたらす。だからこの映画で描かれる心情はよくわかる。「ありがとう、でもごめんね」となるんだよなと。
さらにこれほど誠実で優しい男に、「毒だけどたまには吸いたくなる」といってタバコを吸わせる。こういったところもいい。単純ではない心境が伝わってきて。嘘っぽくなくて。
でも、最後の気持ちの伝え方はこれでよかったのか…。こういう伝え方で着地させるのかと。ここにどういったねらいがあったのかが今ひとつわからず。
冒頭より背後に流れる奇妙な音楽がいい。まさに「メロウ」な感じで 笑
そして、ラーメン屋の木帆ちゃんがかわいい。本当に愛おしく思える。岡崎紗絵は注目かも。
