コロナウイルスで世間が医療について、福祉について、もっとクローズアップしてくれると思ってたのだが、オセロゲームのように日本地図が塗りつぶされていくのを眺めてるだけでリアルに現場で、今何が起こっているのかが伝わってこない。
超高齢社会の日本において肺炎に直結するウイルスは高齢者に限定して言えば悪夢でしかない。数字で命の重さは測れないが、日本のコロナウイルスにおける対応は重症者を優先的に治療するといった方針が今のところ功を成しているのだろう。同時に日本の医療制度や現場の衛生管理、重症者のケアが世界水準以上である事を証明してみせている。
本作を通じて最先端医療で救える命ばかりが全てではなく、本質は診療所に通うおばあちゃんの手を触りながら笑顔で語らえる医師との対話の中だったりする。
