ざっきー

光を追いかけてのざっきーのレビュー・感想・評価

光を追いかけて(2021年製作の映画)
4.5
実はこの映画のロケ地は僕の地元です。
まさか自分の生まれ育った秋田の田舎町が、映画の舞台として使われるなんて思いもしなくて、なんだかうれしくて、それきっかけで、あらすじもろくに読まず、実家の母からもらった前売り券片手にいざ観てきました。
結果、観てよかったです。すごくよかった。
田んぼしかなくて、何もない町だとずっと思っていたけれど、すごく、すごく綺麗だった。
こんなにのどかで、美しくて、どこまでも続く緑に囲まれて、自分は生きてきたんだと思うと、なんとも言えぬエモさに襲われました。
こうして映画として撮影された街の風景や、ドローンでの空撮でスクリーンいっぱいに映る田畑は圧巻でした。

もちろん、映像美だけじゃなくて、物語自体もよかった。
若干SFっぽい感じも匂わせてくるんだけど、根底にあるのはいわゆるボーイミーツガールで、そこから広がる交友関係とか人生観とか、いろいろと沁みる部分はあった。ああ、青春ってこんな感じだよな、人生ってこういうこともあるよな、って。
生徒役の若い俳優陣の演技もそれぞれ良かったなって思って、距離感とか、空気感とか、等身大で思いをぶつけ合う感じもよかった。
マキちゃん役の子は、作品内ではヤバい奴扱いされてたけど、光を浴びたり笑ったりすると、すごくキラキラして、素敵だったなぁ。

あとは秋田弁も違和感なくスーッと入ってきて、たぶんそこは秋田出身の役者を多く投入してるからってのもあるんだろうけど、懐かしさを感じながら鑑賞できた。
にしても、自分が通ってた学校が出てきたり、母の職場がちらっと映ったり、この映画のキーとも言えるミステリーサークルなんて実家から徒歩数分のところにあって、そういう映像が次々と出てくる映画なんて今までなかったから、なんだか不思議な体験にもなりました!笑
ざっきー

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