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光を追いかけてのausnichtsのレビュー・感想・評価

光を追いかけて(2021年製作の映画)
3.0
正月休みに、タイトルも目にした記憶がないなあと手に取り見た映画です。

青春ファンタジーのいい映画でした。中川翼くんと長澤樹さんがとてもいいです。

成田洋一監督はCMディレクターとして活躍されている方らしく、たしかに画のとらえ方がそれっぽいですしうまいです。多くを説明せず、それでいてどことなく伝わってくるのはやはり経験からでしょう。

黄金色の田園風景が美しいです。時期としては10月くらいですね、その時期に中学校が閉校って…?

「ネタバレレビュー・中川翼と長澤樹と成田監督のCM的センスで持っている」
https://movieimpressions.com/hikari-wo-oikakete/

他のユーザーの感想・評価

『少年少女のサンクチュアリ』

僕も中学・高校の時、退屈な授業中ずっと思ってたよ。学校にミサイルでも突っ込んで学校ぶっ壊れて休校にならねぇかなーってw

秋田の田舎町に越してきた中学生の少年と町で出会った少年少女たちの傷つきやすい思春期の葛藤を描いたヒューマンドラマ系の映画。地元秋田の映画館の他には全国でも数箇所でしか(たぶん)公開されなかったかなりの小規模公開映画だが、事前情報からかなり気になっていたためにちょっと無理をして観たが、これも本当に観れて良かったと思えた傑作だった。

まず第一に青春モノとして、世界の終わりを望む(笑)根暗で大人しい中学生の主人公彰と町の畑の中で出会った他者を拒絶する不登校の女子中学生・真希が惹かれあっていく様が個人的な好みもあって結構ササるものがあった。2人を演じた中川翼と長澤樹の演技力はお世辞抜きで素晴らしく、もしかしたら数年後には若手俳優のホープとして台頭してくるかもしれない。

他の中学生役の役者陣の演技も良く、彼が通っている閉校が決まってしまった中学校での出来事もなかなか面白い。個人的に中学生というのは心も体も中途半端に成長してしまって不安定な、人生の中で1番どうしようもない時期だと思う。それに行きたくなくても行かなきゃいけない学校で見たくもない他人を嫌でも意識しなくちゃいけないイライラやもどかしさが伴う鬱屈した時期でもあると思う。(少なくとも僕はそうだったw) そんな彼らが衝突したり葛藤したりしつつも、なんたかみんなで居心地の良い場所を作れないかもがいていく様はなかなか共感できて観て良かった思えた。中学校での出来事が、彰と真希が出会った田んぼの中のミステリーサークル、2人だけの聖域とも重なっていくのも物語として巧い。

この年の邦画の中ではベスト級に気に入った傑作なのだが、一応不満点も書いておくと、いくつかひっかかるシーンもあった。例えば柳葉敏郎演じる真希のおじがニワトリを締めるシーンとか『要るか?』とも思ったし、逆に生駒里奈らが演じていた中学校教師とか町の役場の人とかの会話で仄めかされていた、田舎特有の問題なんかは結局どうなったんだっけ?あとこの映画は映像は綺麗だし音楽も心地良いし全体的に高品質なのだが、クライマックスのシーンの音楽はやり過ぎかな?いきなりバカデカい音の曲が流れてビックリしてしまった。

とは言えトータルでは大満足。監督の成田洋一さんはベテランCMディレクターらしいけど、初監督でこのクオリティは凄い!これからも小規模公開のマイナーな邦画でこういう良いヤツに沢山出逢えると嬉しいんだけどなー。
秋田のミステリーサークル…

ディスカスの新作レンタルで気になって鑑賞。
感想が難しいけど、面白い作品だった。

過疎化が進む秋田の架空の町が舞台。(あらすじにちゃんと”架空”と書かれていた)
廃校間近の中学校に転校してきた主人公の男の子が見たのは、謎の緑の光とミステリーサークル。そして美女。

…。

レビューが難しい時は、とにかく公式サイトを読むのが自分の中の鉄則だけど、わかったことは監督と生駒里奈と柳葉敏郎が秋田県出身ということだけでした🥰

ミステリーサークルとかUFOを信じているかどうかでも感想が変わってきそうだなぁ…とも思った。
ミステリーサークルが窮地?🙄に陥るシーンが何度かあるけど、信じてなかったら何とも思わないだろうし…

でも、印象に残ったのはミステリーサークルとか謎の光とかではなく、主人公の男の子がめちゃめちゃ絵が上手いということ。
その腕前を買われてクラスメイト全員の似顔絵を書くくだりがあり、そのシーンとクライマックスはけっこうインパクトがあって、個人的には良かった。

とりあえず、このメンツでは柳葉敏郎が脇役でもかなり目立ってしまっていたのは仕方のないことなのかな?😅

教訓:友だちに成りすましてアカウントを作成してはいけない。
ほ

ほの感想・評価

3.0
突っ込みどころが多いな…。脚本上では成立していたことも、演出と演技の面で映画的には全く成立していない部分が多く、少し悲しい。音楽が、メロディの展開が多く、使い所も露骨なことに加え、音量的にも大きく前に出すぎていたので、鳴るたびにとても気になった。
くぅー

くぅーの感想・評価

3.9
“逃げんな!  みんな逃げたいよ。でも、ギリギリ耐えてるんだ。”

秋田県の美しい田園地帯を舞台に、東京から転校してきて、今一つなじめない少年の謎の光と少女を目撃したことをきっかけに、変わっていく青春ドラマ。

そう、UFOにミステリーサークってネタから、どこへ向かうのかと思いきや…過疎化で閉校する学校ってのも効いていて、甘酸っぱくほろ苦くも美しい作品に昇華されていて、お見事でした。

うん、実はSF的要素はほぼ無いし、もちろん派手さは無いですが…いい感じにファンタジックで、エンドロールもいい感じで、余韻も実にいいんです。

しかし、隣県の秋田県で、またこんないい作品が作られ、羨ましくて…ミステリー要素の強い岩手県でも、ゼヒお願いしたいです。

っと、きりたんぽ鍋、食べたくなりました。

なお、俳優陣では、まずは中川翼…主演としていい仕事してます。
長澤樹…また透明感と存在感がスゴい美少女女優現るです。
ご当地県出身の生駒里奈と柳葉敏郎…流石に見事にしっくり。
さらには、中島セナがきっちり成長ぶりを見せていて…駿河太郎らがいいサポートしてます。
あーみ

あーみの感想・評価

2.0

タイトルに惹かれ鑑賞。
ストーリーはよく分からなかったけど
田園風景とか色彩とか空気感は良かった。
生駒ちゃんが秋田出身てのは知ってたけど
演技が何とも....🥲
sn

snの感想・評価

3.0
映像美やダイナミックな音楽の使い方はさすがCM出身の監督だと思うが、映画としてストーリーとリンクさせるのが今ひとつ。中学生を描いた映画だから何とかなった節があるが、岩井俊二作品とは比べ物にならない。
CMディレクターの成田洋一が監督・共同脚本。「僕だけがいない街」の中川翼、「破壊の日」の長澤樹、生駒里奈、柳葉敏郎主演映画。

過疎化の進む秋田の美しい田園を背景に、思春期の少年少女と大人たちの葛藤と再生を描いたヒューマンドラマ。両親の離婚を機に、父の故郷である秋田県に引っ越してきた中学3年生の彰。転校先になじめず憂鬱な日々を過ごしていたある日、空に浮かぶ謎の緑の光を目撃する。水田のミステリーサークルにたどり着いた彼は、不登校のクラスメイト・真希と出会い、秘密を共有した2人は徐々に距離を縮めていく。一方、彰たちが通う中学は、過疎化による閉校の日が迫っていた。ミステリーサークルを巡る騒動は、彰と真希の家族や友人、学校、街を巻き込んで、それぞれの本音を浮かび上がらせていく。
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ausnichtsさんが書いた他の作品のレビュー

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3.0

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