Sachiko

ぼくが性別「ゼロ」に戻るとき 空と木の実の9年間のSachikoのレビュー・感想・評価

3.0

前半 凄くモヤモヤした。

多様性と言ってるのに
何故 そこまで女性性を
毛嫌いするのかと。

途中 大学生の友達が
「空雅くんは空雅くんだから
男でも女でも関係ない」と
言っていた。

そして 中島潤さんの言葉で
モヤモヤが失くなった。

男性でもない。
だからといって
女性でもない。

何者でもない。
私は私。

中性。
両性。

男性でもあり
女性でもある。

「ない」のか「ある」のか。

難しいところだ。

この映画を観て
初めてXジェンダーの意味を
理解できたように思う。

例え 大きくX ジェンダーと
区切ったとしても
その内容(感じ方)は
一人一人違う。

でも それって当たり前で
LGBTだとか
そうじゃないとか
まったく関係なくて
みんな一人一人違う。

違ってていい。

なんか相田みつをみたいに
なってきたけれど(笑)

まぁ 途中 空雅くんが
「男でも女でもない」と
言い出した時は
正直 びっくりしたけれど
男女で区別されるから
声優の夢も止めたっていうのも
少し残念に思った。

でも、ネットでやっていくという
新しい目標が出来たのはいいこと。

最後の海辺のシーンは
肩の力が抜けて
自然体な気がして
少しほっとした。

思春期から青年期まで
一人の生き方を追うというのは
興味深いなと思った。

そして、性適合手術が
日本でもできることは
知らなかった。

海外でしか出来ないと思ってた。

料金的なこともあるんだろうけど
ちゃんとした病院で
アフターケアをちゃんとしないと
あの映画の剛みたいに
駄々漏れになってしまったり
するのかな?なんて思った。

上映会の後
当事者の方のトークセッションがあった。

剛の映画をどう思ったのか
聞いてみたい衝動に駈られたけど
なんとか押さえた。

ただの興味本位の人には
なりたくなかったから。

そう思われないような
関係性が出来たら聞いてみたい。
Sachiko

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