ワイカ

ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男のワイカのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

 権力や巨大企業の不正に立ち向かう人の社会派映画は大好き。今作も胸が熱くなりました。

 環境汚染を引き起こす化学企業を執念で追い詰めた弁護士の実話ベースのストーリー。意外と最近の話が題材になってます。

 全体的に静かで淡々としてるけど、事実の重みでぐいぐい引き込まれます。雰囲気は同じマーク・ラファロが出てる「スポットライト」に近いかな。

 環境汚染を起こしてるのが、こびりつかないフライパンの加工物質テフロンだってのがびっくり。そんな話がこんな最近持ち上がってたとは知裏ませんでした。フライパンを使うのが怖くなります。そして企業名も実名なのはさすが米国映画。日本だったら無理よね。

 主人公がもともと大企業側の弁護士ってところもユニークです。普通できないですよね。不器用だけど真面目で誠実な弁護士の役にマーク・ラファロがはまってます。ティム・ロビンス演じるこの大手弁護士事務所のトップも男気があってかっこいい。

 最後の方はかなり感動。しかしこの訴訟は今も続いてるんですか。すごい。

 米国には同じような大企業による環境汚染の実話系映画(「エリンブロコピッチ」とか「シビルアクション」とか)がわりとあるけど、こんなに酷い国なんですかね、絶対住みたくないなぁ。

 アン・ハサウェイは前半に無駄遣いかなと思ったけど、後半はしっかり存在感がありました。

 そしてすごいのは実際の当事者たちがカメオ出演してるとこ!最後のエンドロール見て、驚いてもう一回見直しちゃいました。最近の事件を描いた映画ならではのサプライズですね。

 少し分かりにくい部分もあって、2回目の方が理解が進んでより楽しめました。良作です。
ワイカ

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