いろどり

カミーユのいろどりのレビュー・感想・評価

カミーユ(2019年製作の映画)
3.0
あまり注目されない中央アフリカの内戦について知ることができた。キリスト教もイスラム教も、本来の教義と殺人は相反することなのに、政治と結びつくことで恐ろしい武器になってしまう。

カミーユのジャーナリストとしての未熟な面が映し出され、今後の成長を期待したかったけれど、道半ばで潰えてしまったことが悲しい。なぜそこまでアフリカにこだわるのかにもう少し焦点を当てていたら、もうちょっと入り込めたかもしれない。

ショーン・ペンは今回のロシアのウクライナ侵攻に際してドキュメンタリー撮影のためウクライナに滞在するとのこと。有名なハリウッドスターだからニュースになったけれど、カミーユのように一流になる前のジャーナリストたちもきっとウクライナに沢山いるのだろう。もちろん、アフリカにもシリアにもアフガンにも。

ジャーナリズム精神と自己実現のバランスを取るのは難しいし、危険地帯にいるとアドレナリンの分泌も激しいと思う。後悔のない人生を送れますようにと祈るしかない。カミーユの短いジャーナリスト人生から、世界中のジャーナリストたちに思いを馳せた。
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