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シネマ歌舞伎 女殺油地獄のゲルトのレビュー・感想・評価

シネマ歌舞伎 女殺油地獄(2018年製作の映画)
3.8
「不義になって、貸してくだされのお……お吉どのお……!」
「おお、死にとうないはず。此方の娘がかわいいほど、おれもおれを可愛がる親父が愛おしい……!」
初シネマ歌舞伎。幸四郎与兵衛はクズだけどかわいくてかっこいい。表情のアップがありがたい。さりげなく慎ましやかなカメラワークも、クライマックスの緊張感を煽ってくれた。

覚束ないのは油まみれの足元だけでなく、指が、目が、頭が言うことを聞いてくれない。どうして、ああ、やっちまった、ああ、逃げろ、逃げろ、逃げろ。

文楽版も観たい。
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