ペルシャ猫

羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来のペルシャ猫のネタバレレビュー・内容・結末

4.8

このレビューはネタバレを含みます

くぅぅぅぅ!!
なんて可愛らしいんだ!!
スティーブンユニバース的な主人公シャオヘイのぽてっとした感じがたまらない。

アニメ映画を滅多に観ない友人が鑑賞していたので、きっと面白いだろうと思って観たが、予想以上に良かった!早起きして観に行った甲斐があった。

アニメとカートゥーンが程よく混じった感じのテンポの良さと表情の豊かさ。ちょくちょく入ってくるギャグがとても好き。微笑ましい描写が多いが、題材としてはもののけ姫の一歩先をいったような、人間による土地開発がほとんど進んだ世界で、次世代(人間と主に森の精霊達)がこの先をどう担っていくのか、取り残されたものたちはどうしていくのか、といった内容だった。
平成狸合戦ぽんぽこも思い出す。

シャオヘイがとてつもない才能を持っていることを見越して近づいたシーフー。”それを知ってたから親切にしてくれたの?”というシャオヘイの台詞が、全然関係ないけど映画”Gifted”で天才少女のMaryが父親について”He wanted me before I was smart”と言う台詞を思い出した。(決定的に違うのは、Maryの父は彼女の才能関係なしに愛していたことだけど。)

人間でありながら滅茶苦茶強いムゲンの落ち着きっぷりと愛情あふれる静かな眼差しはまさしくシャオヘイにとって相応しい師匠だった。彼が腕につけてる鉄の装飾品を変幻自在に形を変えながら戦うアクションシーンは早すぎて何が起きてるのかよく分からなかったけど笑 爽快だった。
鉄を操るとか、Avatar じゃん!カッコいい!と勝手に一人で盛り上がってた。

あ、あと赤き大魚の伝説にも出てた、額に赤い傷をつけたアイヌっぽいデザインのネックレスをつけてる人間が登場して、実際にいる民族?なのか気になった。こっちでも海辺で生活してるような描写だった。

CGも全く違和感に感じないシンプルでありながら洗練されたデザインはとても良かった。ストーリーも、分かりやすい内容ではあるものの、シャオヘイとムゲンがゆっくりと旅をする描写に1番時間を割いていて、そこが新鮮に感じた。台詞は少なくても、彼らがいかにして心を通わせたのかが伝わってほっこりした。愛ですね。