白瀬青

羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来の白瀬青のレビュー・感想・評価

4.9
cv.櫻井孝宏の妖精がcv.花澤香菜のネコチャンを拾ったけど、御用改めにきたcv.宮野真守がそのネコチャンを連れ去ったからさあタイヘン!!
今、櫻井孝宏と宮野真守の壮大なネコチャン争奪戦が始まるーーというアクションキレキレのアニメ。
領域展開! 領域展開!
(日本のオタク向けのネタバレしないあらすじ)


初鑑賞が4DXだったので特にブーストがかかって良かった。
何しろジブリとモアナと怪獣映画とマトリックスがいっぺんにやってきたような超弩級のアクションファンタジーなのだ。4DXが楽しくないわけがない。

しかし普通の小さなシアターで観ればそれはまた、脚本の複雑さ、表情のつけ方の妙が響いてぐっとくる。
その方がストーリーとしては簡単だろうに、こどもに、観客に、あれは悪だと吹き込まないキャラクター達の姿勢は映画の姿勢でもある。善か悪か、私は弱者を踏みつけるマジョリティか、それを決めつけたくない感情、悪だけど仲間としては好きだよということ、それを押しつけなくこども(観客)自身に考えさせる。
いかにも悪役のようなふるまいをしながら見せる悲しい表情の、シンプルな線でありながらなんと複雑なことか。

あと羅小黒戦記は五行陰陽なので「金属」という西洋ファンタジーでは見慣れないエレメントがあったり中央に空間があってそれがすべてを統べるとかいう発想があるの、そしてそれを日本のオタクなら普通に理解してしまうの、めちゃくちゃ東洋からしか生まれないファンタジーで好きですね! 哪吒(ナタ)様出演とか、漢文化コンテクスト楽しい。
白瀬青

白瀬青