けっこう内容に打ちのめされた😥。
この映画の描くイランの現実と麻薬事情に。
傑作かどうかは人によって違うと思いますが、相当インパクトある作品。
映画は、ホームレス同然のスラム街の貧民を映し出すところから始まる。
それはもはや『暮らし』とさえ呼べない惨状。
一方、刑事サマドが追いかけている麻薬組織の親玉ナセルは、プール付きのペントハウスで優雅に暮らしている。
一部の違法者が豊かになり、多くの国民が貧しさに喘ぐ現実。
映画で語られるけど、イランでは、麻薬常習者が650万人もいるという。これは国民の12人に1人。
この映画の凄いところは、
善人もすぐ悪に染まり、悪人も正義感をもってヤクを売っている、という描き方をしているところ。
刑事もヤクの誘惑や金に目が眩み、ヤクの親玉も家族想いの面がある。
全編を通じて、主人公の刑事だけに肩入れする気持ちにはならなかった。
また、売人の刑期を決める時のイランの司法の杜撰なこと😱。
裁判もへったくれもない。
死刑も釈放も裁判官個人の胸先三寸😰
ヤクの売人が『日本は有望な売り先だ』と言う場面があるけど、遠いイランと日本が麻薬でつながっているのは、本当なんだろうか、と考えた。
日本でもヤクの売買は盛んなのだろうか😥
ズシーンと重い映画には間違いないので、気持ちが滅入っている時には見ない方がよいです😅