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ジャスト 6.5 闘いの証のeiganoTOKOのネタバレレビュー・内容・結末

ジャスト 6.5 闘いの証(2019年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

貧困と教育の不足が麻薬組織の悪循環になっていることが非常にわかりやすい。
終盤、健康そのもので知的な教育を受けたであろう少年が、側転と逆立ちをすることだけが希望として描かれる。
死刑にしたところで根本的な解決はない。
家に帰るのに列に並ぶことが人間の尊厳剥奪だという台詞の主旨にすべてが詰まっている。

日本が「顧客」として加担していること、何度も思い出すと思う。
依存性の高いドラッグを使用したり販売している社会的背景そのものに問題はあるものの、日本では貧困層ではない人が道楽として使用し、逮捕されたひとを庇う文化がサブカルにはある。依存から抜けるための応援はすべきだが、ドラッグを責めるな!的な人も一定数いる。
だからこそ、この映画を観て、何に加担しているのか、絞首刑になった彼らや、その家族の結末をしかと見届けていただきたい。
そのうえで、イラン人への偏見につながらないように気をつけたい。
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