がく

わたしの叔父さんのがくのレビュー・感想・評価

わたしの叔父さん(2019年製作の映画)
3.1
第32回東京国際映画祭、クロージングセレモニーにて。東京グランプリ受賞おめでとうございます。
この作品は、年老いて体の自由が効かなくなった叔父と、家業の酪農を手伝いながらその叔父の面倒をみる若き姪の物語。2人のキャストは実の叔父と姪の関係にあり、叔父が実際に暮らしていた農家で撮影を行ったというのだから驚きである。全編とおしてセリフと音楽がほとんどなく、淡々と2人の私生活が描かれている本作であるが、わずかな視線や仕草だけで想いが通じ合う2人の絆にしんみりした。
姪の初めてのデートに引率する叔父はおもしろかわいく、2人の情愛を描きつつも、"叔父"という存在がこの作品をユーモラスに彩っている。総じて暖かく優しい、素敵な映画であった。
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