FREDDY

タイトル、拒絶のFREDDYのネタバレレビュー・内容・結末

タイトル、拒絶(2019年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

自身が主宰する劇団□字ックの同名舞台を山田佳奈が自らメガホンをとり伊藤沙莉の主演で映画化した群像劇である本作は、とある雑居ビルの中にあるデリヘル店「クレイジー・バニー」に体験入店するもホテルの一室で客を目前に怖気づき逃亡してしまったことでスタッフとして働き始め、店長・山下の叱責を受けながらデリヘル嬢のアツコやシホらの世話を焼き忙しい日々を送っていたカノウを主人公に、大好きなお金のため笑顔を絶やさず仕事に全うする一番人気のデリヘル嬢・マヒル、自己中心的な言動が災いし常にトラブルの種となっていたあつこ、待合室の片隅でひとり大人しく身を潜めるチカ、従業員の良太に想いを寄せるも煮え切らない関係に葛藤を覚えていたキョウコらデリヘル嬢との交流や、店内での人間模様、そしてそれぞれに悩みを抱えた彼女たちの心情を描いた作品となっているのだが、伊藤沙莉や恒松祐里、佐津川愛美や森田想といったキャスト陣の共演や彼女たちの演技は惹かれるものはありましたし、デリヘル店の待合室を舞台に映し出されるデリヘル嬢や従業員らによる群像劇もまた登場人物らの人物設定やキャラクター性なども決して悪くはなく、それぞれが織り成すドラマも単純に観ていて面白かったですし、個人的には最後まで楽しめました。ただ、説明不足な点が多々あるので群像劇を十分に楽しむには視聴者自らが登場人物らを掘り下げ背景にあるドラマを想像する必要性が少なからずありますし、終盤の畳み掛けがいかんせん様々な事件が多発するので"やりすぎ感"は否めないかと。
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