SatoEmiko

ラ・ジュテのSatoEmikoのレビュー・感想・評価

ラ・ジュテ(1962年製作の映画)
5.0
第三次世界大戦後のパリ。人類滅亡を阻止するため、捕虜を利用した時間旅行実験が行われていた。被験者として選ばれた主人公は、初めて時間旅行に成功。過去へ旅立った彼は、忘れられない幼少期の思い出の女性と再会し、心を通わせ合う。

あるワンシーンを除いて、全て静止画とナレーションのみで語られる。
たった26分という時間に詰め込まれたイメージの一枚一枚が美しくも不気味で、頭の中に張り付いてしまうような強烈な印象を残す。
人生の瞬間瞬間を切り取った写真がパンパンにつまった分厚いアルバムを見ているような、不思議な気持ち。

唯一動き出すシーンの美しさには息を飲む。ほんの一瞬の動きが放つ眩しいほどの生命力と幸福感…"動"の持つ力を始めて感じた衝撃。

『過去も未来もない。2人の周囲に現在だけがある。
その指標は、今を生きる意欲と壁の落書きだ。』