NAOKI

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホームのNAOKIのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

こりゃすげぇ(笑)

こういうアイデアはいろんな映画でおそらく今までも出ていたであろうが、版権など「大人の事情」や諸々の障害で実現できなかった事と思います。

ところが昨今の量子物理学の進展でどうやらパラレルワールド(並行世界)は実在するらしいという認識が浸透したことに加え、この映画のエンドロールに「この映画化が実現したことにスペシャルサンクス」的にある人の名前が出てそこだけわざわざ字幕が出る…ちゃんと読めなくて分からなかったが、おそらく映画会社や版権の問題を取り払ってこの映画を実現させた功労者的人物なのではないかな?

長く映画を観てきたけどこのアイデアの実現は初めて!

あの2人がマスクを取った時の場内のどよめきをおれは忘れないよ(笑)

元々はスパイダーマンが絶大なる人気があるもんだから短いスパンで繰り返し映画化され結局「金儲け」のためだよな?とファンでさえ思っていた事をこんな胸熱なストーリーに取り込んでしまう素晴らしいアイデア!

あの意外にも大傑作だったCGアニメ「スパイダーバース」まで取り込んでいることの驚き!

ジェイミー・フォックスが「おれはスパイダーマンは黒人だと思ってたよ」と言った瞬間「あ!」っと映画館で声をあげそうになっちゃったよ(笑)

最後の決戦が修復中の自由の女神!
しかもキャプテンの盾を持たされてる!
それに目を奪われがちだがこれもコロンビア映画(ロゴがご存じ自由の女神)への感謝なんだろうな…

スパイダーマンの「スイング」は実に爽快でいつも興奮させられるが、まさか涙を必死に堪えてスイングを見る日が来ようとは!

そして今回驚愕のストーリーに思わず忘れそうになるがスパイダーマンの担当は「青春」…
時間SFでよくある愛した人々から自分の記憶が消えてしまってからの再会…あの切なさに胸掻きむしられるようなラストは最高でした。

でもこれでスパイダーマンを初期化する今回のアイデアは、あまりになんでもありのご都合主義設定と批判も出るだろうが今までどうしようもなかった映画制作の事情をここまで素晴らしいストーリーに昇華させた制作陣に敬意を表したいです。

先日観た「マトリックス・レザレクションズ」でモーフィアスとスミスが「あのー知らない人なんですけど?」と思うのをみんなで全力で知らんふりして観る!だって18年も経ってるんだ…しょうがないじゃないか…と無理やり納得するしかなかったこの「大人の事情」をひっくり返した今回のスパイダーマン…ほんとにすげぇ(笑)
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