西部劇は大好きだけどマカロニ・ウェスタンはクセが強過ぎの印象があって、ほんの少ししか観ることができていません。ただクエンティン・タランティーノ式であれば別なのです。
十分見応えあって、やっぱり西部劇は好きだなーと再認識させてくれる作品でした。
まず白人が中心のこのジャンルで、黒人のジェイミー・フォックスを主人公ジャンゴにキャスティングしているところからしてイレギュラーだけど大正解。しっかりとマカロニしているように思えますし、外国人のドクター・シュルツ(クリストフ・ヴァルツ)を登場させたことで、この時代背景的な矛盾を半ば強引に解消させています。
ドクター・シュルツはドイツから来た歯医者であり、賞金稼ぎで生計を立てている銃の早打ちを得意としたすご腕のガンマンでもあるんですね。そしてジャンゴを一人前のガンマンに育てる師匠でもあります。ひょうひょうとした感じなのにメチャ強くて、ユーモアと知性と品の良さが同居した役どころを見事に演じていると思いました。
で、なんといっても大農園主を演じるレオナルド・ディカプリオの怪演が…。演技に凄みがあって予測不能の残酷さが怖いですねー。