人種差別問題を描きながらも、作品自体が重くなりすぎないのはタランティーノのなせる技であろう。
軽妙でウィットに富んだ会話劇や、驚いた人物に向かってカメラが寄るシーンなど遊び心やこだわりが随所に見受けられた。
ストーリー自体は非常にシンプルでテンポも良く、どこかお伽話めいた雰囲気のある本作は、タランティーノ作品初めての方に最も適しているのではないか。(出血シーンがダメな方にはオススメしない)。
ジャンゴ演じたジェイミー・フォックスやドクター・キング・シュルツを演じたクリストフ・ヴァルツの演技も素晴らしかった。
個人的にはキャンディを演じたレオナルド・ディカプリオが最も印象に残った。
彼の感情が爆発する瞬間の演技が特に好きで、改めて彼の素晴らしさを認識させられた役柄だった。
(左手からの流血が本当の怪我だったのは驚きだ。)