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SKIN/スキンのmikeのレビュー・感想・評価

SKIN/スキン(2019年製作の映画)
4.0
短編でヘイトの連鎖とレイシズムの根深さを鮮烈に描き出した先に、長編ではヘイトをどう克服するのかということが描かれる。

まさに皮膚を剥ぐような痛みや犠牲と共にもがく主人公の転向を助ける、ダリルの存在に胸を衝かれた。ヘイトを返さない、レイシストに寄り添う、というあまりにも難しい行為が、実はレイシズムを駆逐する最大効率の方法なのかもしれない。

短編では夫に流されがちで子を守りきれない母を演じたダニエル・マクドナルドが、長編では強い母を演じているのも味わい深い。
タトゥーが強制的に刻まれる短編とタトゥーを除去することを選ぶ長編という関係性もすばらしかった。
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