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SKIN/スキンのregencyのレビュー・感想・評価

SKIN/スキン(2019年製作の映画)
4.0
本作が特筆すべきなのは、ネオナチ集団が新メンバーを加入させる経緯を見せている点。貧困ゆえに生活苦で学校にも行けない少年少女たちをスカウトして、“構成員”にしていく。だから、差別主義からではなく、生きていくためにネオナチをやっているという者も存在していることが明かされる。
それゆえに、彼らは必ずしも一枚岩ではない。彼らの間にもヘイトが存在する。
そうした上辺だけのファミリーではなく、真のファミリーを求めてネオナチを脱会しようとする主人公ブライオン。
顔に刻まれたタトゥーはヘイトの象徴であると同時に、不安を隠すためのペルソナ(仮面)。ネオナチとして犯してきた罪を痛悔すべく、そのペルソナを痛みを伴いながら剥がし、彼はパーソン(人間)となったのだ。
やはりネオナチを脱会した人物をモデルに描いた、『アメリカン・ヒストリーX』と併せて観てほしい。

ブライオン役のジェイミー・ベルは、もう「『リトル・ダンサー』の子役」という紹介が不要なほど、順調なキャリアを重ねている印象。

より詳細なレビューは↓
https://cinemarche.net/drama/skin-matsu/
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