くう

返校 言葉が消えた日のくうのレビュー・感想・評価

返校 言葉が消えた日(2019年製作の映画)
4.0
元はゲームなのだそう。だとしたら、何という壮大な物語性。

1960年代・白色恐怖下の台湾を舞台にしたホラー。ゲーム原作だということは「隠れる」「探す」などテロップが出そうなシーンの数々で納得。

しかし映像は幻想的で不気味。黒い歴史ベースの物語が切ない。

自由に本を所有できず、読むことを禁じられ、密告の恐怖に怯えながら言葉を探す。

虐殺の話を見ると、結局、霊よりも人間の方が恐ろしいし、恐怖は歴史の中にこそあると思い知る。

印象はホラーというよりも弾圧のダーク・ファンタジー。そして甘いけれど悲劇の青春物語でもある。

他のユーザーの感想・評価

YouTubeでたまたま予告見て面白そうと思ってた。

うーん、自分の理解力が乏しいのもあるけどようわからんかった。
最後まで理解できんかった。
気になってただけにちょっと残念
Xi

Xiの感想・評価

3.7
自由が制限されていた時代の台湾、そう遠くない過去という事がショックだし、その時代を経験した人のことを思うと辛い…
原作ゲームは実況動画で見たことあるんだけどゲームの雰囲気が上手いこと再現されてて驚いた。
ゲームがホラーだったから映画にもチラッとホラー要素はあるんだけど…悪夢だとしてもそれが要らなかったなぁと感じてしまった…自分はホラーという感覚で見ていなかったので…
ドラマ版も面白いんかな〜?
ファン・レイシン役の子が聡明な顔立ちで美人だった
kk

kkの感想・評価

1.5
予告に惹かれた方にはおすすめできないかと。
粘着質なホラーを期待してましたが、そもそもホラーでもなかったンゴ
後半30分はすっ飛ばしました

ゲーム原作なんですね
少女らしい純粋な動機が物語を味わい深くする。
それもまた自由を謳歌する心だったのではないだろうか。
ちょび

ちょびの感想・評価

2.5
ホラーアドベンチャーゲーム原作のホラー映画。ゲームは途中で投げ出したまま放置しているのでストーリーをよくわかってなかったが、メッセージ性の強い内容だったのね。

雰囲気は原作によく似てると思う。特に序盤は今後の展開を大いに期待させてくれる出来。しかし途中から中国による弾圧が強調されすぎて、雰囲気はホラーのままホラー要素がなくなってしまうのが残念。
所謂「白色テロ時代」を舞台にした台湾ホラー!
「サイレント・ヒル」のように異空間に迷い込んでしまった学生2人が、異形の存在や亡霊に追われる展開はいかにもゲームっぽい(実際、原作はホラーゲーム)
2人が何故この世界に居るのかを解き明かすミステリー要素もあるのも嬉しい。

ホラーゲームあるある
・異形の怪物と鬼ごっこ
・主人公が記憶喪失
・脱出することが目的
などの基本はしっかり抑えつつ、当時の台湾の事情とうまく絡めた世界観が魅力!

フラッシュバックの映像が秀逸で
壇上で首を吊る少女とそれに向かって拍手をする生徒たち
という異様な光景が不気味で好きでした。
不気味な演出の中にその後の展開(というか過去の事実)を暗示した映像なんかが組み込まれているのはうまい!
この辺含めゲーム由来の良さをうまく映画に昇華できてると思います。
(とは言っても原作未プレイですが…)

マイナス点としては真相となる過去パートがやや退屈してしまった部分。
提灯持ったクリーチャーのビジュアル悪くないんだけど、他に出てくるのは「前歯チンチロを楽しむ目無し男」と「顔面無し子ちゃん」くらいで「サイレント・ヒル」なんかと比べるとやっぱりホラーとしての物足りなさが否めない部分。
などあるものの、ここ最近見たホラーの中では結構面白い部類でした!
ラストも救いがあってホッとしましたよ…!
にこる

にこるの感想・評価

4.0
原作ゲーム動画勢(フレンドがやってたの見てただけ)
ホラー要素はあるけどあくまでスパイス程度で、台湾の史実が主題
映画版は原作をかなり縮めて作られていて、描写されていないところもあるので興味を持った人は原作も見ましょう(ダイレクトマーケティング)

よかった点
・原作よりも分かりやすく説明されている部分もあり、大まかな話の流れに関しては初見でも理解できるようになっていた
・ゲームのパズルを解くために必要な怪行動(霊をお供え物のご飯で回避する、血を机にぶっかけるなど)の要素がすべてカットされていて自然な作りになっていた(実写版青鬼みたいになってなくてよかった)
・舞台となる学校の忠実な再現、印象的なシーンの演出など、随所に原作へのリスペクトが感じられた

どちらともいえない/悪い点
・話の展開が早く場面の切り替わりも激しいので、原作を知っていないと少し分かりにくい?もう少し尺を伸ばして丁寧にしても良かった気がする
・ある人物に向かって銃を撃つシーンで鏡の演出がなかったのが残念だったが、意味合いの似た演出はその後に出てた
・CGがイマイチ
・映像映えしそうと思ってた赤い川がなかった(たぶん川に関する会話に尺を使うから?)
評価高いからみたホラー。
原作はホラゲ。
このホラゲはちなみに知らない。

世界観は全然良さそうというか、映像としては良かったけど世界に入り込めなくて難しくてよくわからなかったのとなんでもかんでも禁止が多すぎてよくわからん😮‍💨

学校から出れなくなる設定だけではなかった。
私にはまだ難しかった…w
台湾の1960年台のいろんな禁止されてる、政権絡みでーみたいなこととかそういう歴史的な意味合いを強く感じすぎてしまうからホラーというより、ゲームというより思想を強く感じすぎて物語がよくわからなくなってしまったのかもしれない。ゲームなら楽しめたのかな。
吹替よかったです!
花江夏樹さん
保志総一朗さん
田所あずささん
見慣れた一覧のお名前w
花江夏樹さんはこのゲームが好きで実況プレイもされてたみたいで、選抜されて良かったと思います✨うまいですし。
みぽち

みぽちの感想・評価

3.0
台湾🇹🇼でヒットしたホラーゲームの映画化。前情報一切なしで挑み、ジャケからは全くホラー要素あると思っていなかったので、想像以上にホラー色強めでびっくりした🤯自由を奪われた時代。特に読書会メンバーに対する数々の拷問シーンはすごく痛々しくて観ているのが辛かった。
個人的に恋愛要素をあの雰囲気にねじ込んでいたのがちょっと要らんかったかも…🤯
 そのまま白色テロの話を描いたら、ただ政治色の強い作品になってたと思うが、「誰かに密告されるんじゃないか?」というパラノイアや逆に誰かを密告してしまった罪悪感を、『サイレントヒル』のような煉獄の空間として抽象的に描き、サイコホラーへ昇華させた作品。

 学校という同じロケーション内で時間軸が行き来するが、煉獄としての学校は超現実的な空間として作り込んであるから混乱することはない。

 ややセンチメンタルな劇伴が冗長に感じたが。
 
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