罪と罰の作品情報・感想・評価 - 9ページ目

「罪と罰」に投稿された感想・評価

skip

skipの感想・評価

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ドストエフスキーの大作がユニークな音楽の力を借りて現代のフィンランドに蘇る。無表情な登場人物達の細切れな台詞。世界はさながら油絵のよう。世の中の道義を殺そうとした主人公が警察へ向かう終盤の盛り上がりはあまりに鮮やかでグッときた。
Nana

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3.6
楽曲の選び方のセンスや建物の装飾など細かいところにグッとこさせるちからがすごい。処女作でここまで作り込んで描きあげるのはさすがです。原作は斜め読みだったのでしっかり読み直そうと思った。罪と罰を長時間にしないでコンパクトにまとめた度胸に脱帽。
marikology

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4.0
主題が主題だし処女作なのもあってか、お得意のポップな色彩美は抑えられ、青みがかった空気の中で、静かに語られるヒューマニズム。小説のエッセンスを拾いつつ、大胆かつ骨太にまとめあげた、監督のセンスと生真面目さ。「インスパイアド バイ ⚪︎⚪︎」って、こういうのが理想です。


演技の方向性や音楽の良さは、やっぱり初めからだったのか…カウリスマキ映画は漏れなくサントラが欲しい。
あいつ

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3.9
カウリスマキの処女作、まさに『罪と罰』について考えさせられるヒューマンドラマ。面白かったです(※原作も手塚治虫の漫画すら未読です)

貧乏な主人公は理由もなく殺人を犯す。主人公は自首するのか?また、罪を犯してないけど外道な人間も出てきて心の闇を淡々とみせます。“人の持つ罪の意識”について考えさせられました。
けどヒロインの心情はちょっと理解できないかも。

監督の世界観を求めず鑑賞したのだけれど、冒頭は生肉工場の情景から始まり“マッチ工場〜”の様だし、音楽が相変わらずよかった所に“らしさ”を感じました。
また、役者陣達の“相手に感情を悟られないための無表情”という複雑な演技が巧みでした。後の作品達が放つ“無表情な役者のちょっとおかしな世界観”の発端かは分からないけど、本作の無表情演技が過程としてあるのかなぁと思うと感慨深いものがありました。

原作未読なのでどれ程脚色が入っているかは分からないけど、結末だったり伝えたかった事を察するとヒューマ二ストな手塚治虫が漫画にしたかったのも頷けました。
原作に手を出す勇気はないけど、漫画の方を読みたくりました。漫画観たらまた見直したいと思いました。
そしてアキカウリスマキBOX欲しい…orz
hiziriya

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3.9
フィンランドでドストエフスキーをやったら、“夜の来ないラスコーリニコフ”になった。
多声的なドストエフスキーの世界が、カウリスマキならではの“平等なまなざし”でやるとこんな風になるとは。

胃が痛くなるしんどい暗い思いで『罪と罰』を読んだのに、カウリスマキのこの妙な清々しさはなんなのっていう。
ごちゃごちゃうるさいドストエフスキーの小説が、こんなに静逸になっているのがすごい。変。ふしぎ。面白いと思う。

他の人も書いているけれど、
音楽がたいへんよろしい。音楽が雄弁だ。
ジ

ジの感想・評価

3.0
原作は未読。
主人公何考えてるか分からんすぎる。笑
雰囲気と歌は好き
Renkon

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3.5
アキカウリスマキ監督の処女作。
ヒッチコックも映像化を躊躇ったあの長編小説を処女作に選んだ理由は「どうせ失敗するなら高いところから落ちた方がマシだ」という理由だったらしい。

実業家の男を殺害したラヒカイネンは、自らの行いを悪行と考えず、警察の捜査を嘲笑うかのように振る舞う。男は3年前にラヒカイネンの彼女を轢き逃げしていた。
ラヒカイネンの「捕まえられるもんなら、捕まえてみろ」と言わんばかりの態度は、警察に対してでなく、神に対してとるようである。
彼が捜査の目を掻い潜っていく姿は、まるで神が彼の行いを赦したかの様。天運我に有り、状態。

「正当化すべき殺人」なんて無いけど、ラヒカイネンに共感できるほどの「殺人理由」として、実業家の畜生っぷりがもっと観たかった。
あとエヴァとフィアンセ、そもそもこの2人本当に愛し合ってたのか謎。
とはいえ、あんなに長い小説を90分にまとめちゃう辺りやっぱり凄い。
ラヒカイネンの陰鬱な表情しかり、胸騒ぎのするような空気感はとても好きです。
Elly

Ellyの感想・評価

4.0
アキ・カウリスマキ監督26歳の処女作。

殺人を犯し、捕まえられるものなら早く俺を逮捕してみろと警察を煽っていた主人公だが、最後は人の良心が勝ってしまう。

相変わらずマズそうな飯が印象的なカウリスマキ映画ですが、処女作からBGMの選曲の素晴らしさには感服します。

個人的な話になりますが、初めてこの作品を映画館で観たのが、就活中圧迫面接でコテンパンに潰された日で、その足でそのままユーロスペースに向かった。イントロは映画とは別の意味で涙が止まらなかったが、鑑賞後妙に心がスッキリしたのを覚えている。
床ずれ

床ずれの感想・評価

3.5

このレビューはネタバレを含みます

リザヴェータ、ソーニャ、ドゥーニャを全部一人の役にはまらせて映画化。ドストエフスキーだからって恐れることなく手塚治虫のように省エネ化させてアレンジしたところに魅力を感じる。
序盤で「どっ、どうしたんだ!? まさかこのまま続くのか!?」と不安になることでしょう、でも大丈夫。最後までじっくりみてください。