autumn

きみの瞳(め)が問いかけているのautumnのレビュー・感想・評価

4.5
やっぱり三木監督の作品は好きだなぁ〜と思わされた作品。
そして横浜流星さんのどこか影があってなのにすごく純粋でまっすぐな塁と吉高由里子さんのいつも笑顔で真っ直ぐで、それでも芯のある明香里の役がものすごくあっていて、すごく自然に引き込まれる感じがあった。
人ってやっぱり〝誰かのため″と思えると強くなれる。
ありきたりな言葉かもしれないけどそのことをすごく思わされた作品だったなと思う。
誰にだって語りたくない過去があって、それは自分が一番よくわかってる。そんな自分を好きになれず、誰かに必要とされたい。それはみんな同じことなのかなって思う。
過去と向き合うってすごくすごく難しいことで。累は過去のことをすごく悔やんで、しかもその過去が明香里とその家族の人生まで変えてしまった。やっとできた大切な存在を自分で手放そうとする気持ちはどれほど苦しいだろうと思った。
明香里といるときの塁の表情というか、まさに〝瞳″はすごく綺麗で純粋で。自宅で明香里の膝の上で寝転がってるシーンの表情がすごく印象的。キスシーンもものすごく〝綺麗″だと思った。
明香里はハンデキャップを背負いながらもものすごく前向きに生きていて、底なしの明るさと誠実さとまっすぐさが、こんな女性になりたいと思われるほど素敵な人だった。
ラストシーンはもっと時間をかけてほしかったとも思うけどどこも削れないし、きっと時間的に厳しかったんだろうなとも思った。この映画が終わってほしくない、そう思わされたとても素敵な映画だった。
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