ぽち

不実な女と官能詩人のぽちのレビュー・感想・評価

不実な女と官能詩人(2019年製作の映画)
3.3
思ったよりしっかり作られている作品で、売りであるエロ目的だけで観てはもったいない。

原案、脚本もこなしたルー監督のセンスの良さが見所。文芸作品風の色使いの映像にクラブ系ビートの音楽をかぶせてきたのには驚いたし、意外にマッチ。
エロティシズムを映像に頼らずストーリーで盛り上げられているのも良い。

残念なのがマリー、アンリ夫妻とピエールの関係を描ききれていない事と、マリー、ピエールの関係が逆転していく一番おいしい所をメインに持ってこれなかった事だ。
そこら辺を想像力を駆使して脳内補完して観るとかなり楽しめる作品。

それにしてもボカシが邪魔。それに下品に見える。
いい加減日本もいちいちボカシ入れるのやめた方がいい。「ここに卑猥な物がありますよー!!!」って大声で叫んでいるように感じるのは私だけか?


余談。
詩人のピエールだが、wikiによれば
「父親に関しては、彼の腹違いの兄でルイ家の長男であるジョルジュ・ルイが本当の父親である、とする説が有力である。ルイス自身も、『ポゾール王の冒険』をジョルジュに捧げた際に、自らを兄の「長男」であると称している。」

ふ~ん。と流して読んだが、ちょっと待て!
よく考えると、親父は後妻を長男に寝取られたってことか?
さすが“エロスの祭司”と言われたピエールの兄(実際は父親)だ。
ぽち

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