オフィシャル・シークレットの作品情報・感想・評価 - 32ページ目

「オフィシャル・シークレット」に投稿された感想・評価

Azmin

Azminの感想・評価

3.8
戦争が絡む女性主人公の話ではつい最近見た「ジョーンの秘密」と重なる部分があった。
それは国の諜報機関で働く内に、重要過ぎる事実を知ってしまい葛藤しながらも、世界平和を願う真っ直ぐな心が勝ち、それに立ち向かうところ。
この話ではやはり実在の人物、キャサリン・ガンが情報をマスコミに流し、間違った事実を世間に知らせようと奮闘する。
それに絡むマスコミ、リークしたことを自分から話し起訴されたキャサリンが頼る弁護士など、正義に燃えて動く人物にもスポットライトが当たるのがいい。
キーラ様が演じるキャサリンは、強さと正直さ、優しさも持ち合わせるナチュラルな印象で、想像以上に見やすかった。
脇を固める俳優陣もみんなバランス良くて、見応えのある作品になった。
国茶

国茶の感想・評価

4.1
国民を守るために
法を犯すのは間違っているのか

戦争を
相手が本当に大量破壊兵器を持っているかも分からないし仕掛けていいものか...
それはそもそも違法なわけで

フセインにとっては害悪なタリバンとかと結びつけたり 色々とやばいことやってたんだなーって当時中2だったから気づけないことがたくさんあった

バイスって言う映画を見てるともっと裏が見えてきたりします。
本当にブッシュはリーダーに相応しかったのか
裏にもっとやばいやつがおったんや!みたいな
Zhenji

Zhenjiの感想・評価

2.9
政治ネタでちゃんと実在の政治家名を出すのは最低限の嗜みですな。エンタメも政治も成熟してるってだけでうらやましい。

映画としてもフツーに面白かったし、キーラ・ナイトレイの演技はさすがなんだけど、この手の映画としては特徴がないのでタイトルは絶対覚えられん事うけあい。
難しそうな政治・戦争映画なのでだいぶ構えてたけど、裁判始まったらあっさり終わってびっくりw 最後まで置いていかれず観れたので一安心。脇を固める俳優陣も良かったので観やすかったのかな。

このレビューはネタバレを含みます

これが実話とは! 英国が羨ましい。
ほとんどの人が内心ひどいと思っていても行動に移せない。
勇気ある人がいることを知ることが出来て嬉しい。
mmmoun

mmmounの感想・評価

3.8
11代目ドクターことマット・スミスがメインどころで出ていることもあり、いそいそと観賞。

ポスターやらチラシには「国家の嘘を暴く」とあるし、作品の流れもだいたいそんな感じではあるのだけれど、巨悪を叩いて痛快、みたいなことにはならないあたりがイギリスっぺえ。そもそも主人公のキャサリンが通信傍受とその翻訳という、おおっぴらにしづらい仕事に従事しており、アメリカからの依頼メールに対して義憤を募らせるのはわかるのだけれど、じゃあほかの案件はどうだったの、これまでにも似たよなやりとりを見聞きしてきたんじゃないの、という疑問も湧く。作中でもそれに近い話題は出てきて、なんというか、安心する。制作陣、わかってる。

当時の映像でブッシュもブレアも登場するし、政治家ざけんなよコラ、みたいな台詞もあるし、反戦デモの様子も描かれるのだけれど、どこかで「仕方ないよね」と受け入れてしまう市民についてのほのめかしもあって、あー、うん、すみません、って気分にもなる。制作陣、わかってる。

キャサリンの同僚が、悪いことはしていないが「正しいこともしなかった」と悔いる場面が印象に残る。為政者を批難するのは難しくない。でも誰かが汚い部分をやらないわけにはいかないのが社会であり、結果としてキャサリンは正しい選択をしたと言えるものの、その後の展開によっては裏切者の烙印を背負うことになったかもしれず。そのあたりの揺らぎを作品内にきちんと配置しているあたり、制作陣。

キャサリン・ガン事件と呼ばれる出来事を知らなかった僕は「イラク戦争はありました」くらいの予備知識で観たわけだけれど、クライマックスの法廷での流れは知らないがゆえに唖然としたし、同時にすごく楽しく、そして考えさせられるものだった。見方によっては、どんでん返し。一方で、政治の世界、あるいはイギリス社会の老練さの表れとも思える。うまい逃げ方ではないけれど、政府といえども人間の集まりですということで、折り合いのつけかたとしてはいいところではないだろうか。
事実:実際に起こった、または在する事柄。
真実:うそや飾りのない、本当のこと。まこと。
(岩波国語辞典)


イラクー大量破壊兵器があるはずだー戦争。
事実に基づく物語。ブッシュ(息子)大統領やブレア首相を見て、久しぶりに声を聞いて「うわー」ってなった。特にブッシュの声。
イラク戦争はもちろん知っているし、全てではないにせよ開戦までの流れは一応覚えているけど、イギリスでこんなことが起きていたのは知らなかった。


キャサリン・ガン事件。
イギリスの諜報機関GCHQに勤めるキャサリン・ガン(キーラ・ナイトレイ)。戦争をしたいアメリカの諜報機関NSAから「イラク侵攻の支持拡大のため、国連安保理メンバーを盗聴せよ」というメールを受けたGCHQ。
この戦争がしたいがための盗聴・諜報活動に怒りを覚えたキャサリンはメールをコピーし、反戦活動家の友人へ預け、やがてそれはブレアのPR会社と揶揄されていたオブザーバー紙に掲載されるのだが…。


見応えあった。ずっと緊張して観ていた。面白かったっていう言い方が合ってるかわからないけど、面白かった。
当然なんだけど、やはりどこの国も諜報機関があって盗聴・通信傍受ってやってるんだよな。
自分がキャサリンだったとして、どう行動するのか。
映画を観ている間はそんなこと考える暇もないぐらい没入していたのだけど、観終えてから「自分だったらどうするだろう?」と考えてしまう。

国のためとはいえ諜報機関。諜報活動とはいえ国のため。
戦争を止めるためにキャサリンがとった行動は正義なのか裏切りなのか。
表裏一体。見方によって180度変わってしまう。

「(君は)政府に仕えているんだ」と言われたキャサリンが「政府は変わる。私は国民に仕えている。政府が国民を守るための諜報活動はするが、国民に嘘をつくためではない」と答えたのは重かった。
政府も政策も変わることがあるけど、誰のために働いているのかは変わらない。こんな正論、私に言えるかな。


国家機密をリークするには勇気もいるだろうし、大きなリスクも背負う。
リークしたキャサリンも迷い葛藤するところ、自分がやったことの重大さに気づくところにリアリティあった。私だったら「あ、やっぱりやめます」って言うだろう。でももうその時には自分の手を離れてしまっているので時すでに遅しなのだが。

キャサリンの旦那さんがクルド系トルコ人移民でイスラム教徒っていうのもなかなか根深い。そこに目を付けるやり方も嫌だった。
移民申請をしている旦那さんにまでリスクが及ぶというのは少し考えれば分かったことかもしれないけど、そこまで気が回らなかったところにキャサリンの強い怒りや憤りを感じる場面でもあった。


起訴され裁判が行われるのだがその呆気ない幕引きがなんとも言えない。だからこそリアル。まあ実話がベースですし。でもこんなことあるんだ?って感じ。


オブザーバー紙の記者たちがリークの裏付けを取るための取材も見応えあり。しかし報道ってなんなんでしょうね。「うちの新聞は戦争肯定派なんだよ」とか。
『リチャード・ジュエル』を観た時にも思ったけど、何をどう伝えるのか。その角度、視点は誰が決めているのか。事実を伝えるのか、真実を伝えるのか。そこに誰の主張が入り込んでくるのか。いつもわからなくなる。


キーラ・ナイトレイ、『はじまりのうた』しか観たことないと思うんだけど、不安な様と毅然とした態度が混在していてすごく良かった。



戦争に違法も合法もあるのかしら。
あぁ小泉さんもブッシュ支持してたよな。他国で起こったことなんて言ってられない。全部地続きだ。
 改めてジョージ・ブッシュ(息子)は最悪の大統領だったとつくづく思わせる作品だ。そしてそれに付いていったトニー・ブレアもまた最悪の首相であった。そしてこの二人のチンピラ政治家の足元で尻尾を振っていたのが小泉純一郎である。明治以降一番情けない総理大臣だと思っていたが、まだ大統領に就任もしていないトランプに早々とへーコラしに行った安倍晋三には驚いた。情けないを通り越して日本の恥となった。
 しかし世界はアホな指導者を戴くアホな有権者で溢れている。特にアメリカは自国を世界一の国だと思いこんでいるフシがあり、歯向かう国があれば徹底的に叩こうとする。CIAはそのために裏で動いている。たとえ大統領がオバマになっても、その辺は変わらなかった。イギリスのMI6にも同じような傾向がある。諜報機関の怖さを知っているのが自民党の中枢にいる人々で、歴代の自民党政権は悉くアメリカに従順であった。
 もしアメリカの政権に逆らおうとしたらどうなるか。それは沖縄の米軍基地を排除しようとした鳩山由紀夫がどうなったかを見れば明らかである。違法でもないことで政治資金の問題を追求されて総理大臣を辞めることになった。同じ基準で言えば安倍晋三は10回以上も辞任しなければならなかったはずだ。ところが「責任を痛感する」を連発して誤魔化し、歴代最長になるまで総理大臣を続けた。大臣室で100万円を受け取ったとされる明らかに受託収賄の大臣は、しばらく姿をくらましていたら、しれっと復帰している。検察も含めて殆どの官僚もまたアメリカの方を向いて仕事をしていることの証左である。民主主義の理念に背くことを悩んだ近畿財務局の赤木俊夫さんは稀有な存在だ。政治家も官僚も民主主義が国民主権であることを忘れ、権力を私物化しているのが世界の政治の実態なのである。

 キーラ・ナイトレイはやっぱり上手い。演じたキャサリンは、政権が歯向かう者に対してどれほど冷酷で陰惨な仕打ちをするかを思い知らされ、怖さに震える。普通の庶民の反応としては至極当然なのだが、映画のヒロインとしては物足りないし情けない。何のためのリークだったのかと思ってしまうほどだ。このあたりの演技はピカイチだ。
 しかしキャサリンはそのままでは終わらない。人間には慣れというものがある。幽霊もスカイダイビングも慣れたら怖くなくなる。もちろん危険が減る訳ではないが、動揺や恐怖が減じて冷静さが増す分、対処がより現実的になる。簡単に言うと強くなるということである。キャサリンは強くなり、彼女に影響されて夫も強くなる。怯えて縮こまっていた二人は周囲の応援と協力者の力を借りて立ち上がる。権力を国民の手に取り戻すのだ。
 政権は法を盾にして民衆を弾圧するから、庶民も法によって政権と闘うしかない。しかし法というものは人間が作ったものだから、解釈によっては適用が異なる。安倍政権のように都合よく解釈すれば何でもありだが、イギリスは流石に法治国家であり、無理な解釈で法を歪めることまではしない。
 前半のヒリヒリする緊張感から、後半は政権と庶民、民主主義のあり方、そして法を用いた政権との戦い方について、考えながら鑑賞することになる。とても見応えのある作品だった。
冴子

冴子の感想・評価

4.5
重要事項を持ち出すのに簡単すぎるよね。でも事実あったことだから、イギリスでは緩かったのかな。
彼女はさしたる正義感に根差した訳ではなかったかも知れないが、ラストは一層ビックリ。
ヨーロッパではムスリムの配偶者を持つ人も多いだろうから、2001年以降は暮らしにくそうだ。
oto

otoの感想・評価

4.0
ひさしぶりに硬派な映画が見られてうれしい。キャサリンを動かしたのは何?正義が勝ってよかった。