『東京オリンピックに向けて危機意識をあげたいあなたへ』
相変わらず、淡々とした描写から生み出される臨場感は素晴らしい。しかも、本作はアトランタオリンピックを絡めているだけに、人ごとではいられない。ここに出てくるような警備員たちの文句、今年の夏、東京でも出てくるに違いない。
と、事件描写までは良かったが、その後は非常に物足りない。vsFBIという構図だが、大逆転感もないしこんなもんで終わりなの？と拍子抜け。なぜかなと考えたら、『ハドソン川』や『15時17分』のように真実が物語の根幹にないからでは？と思った。真実とそこに絡みつく人々のドラマ、それを私は求めていたみたいだ…。女性記者も一つのドラマ軸になっているものの典型的な枠から出ることなく、もう一つアクション欲しかった。
『ジョジョ』から続けて見たので、サム・ロックウェルの演技の幅には、惚れ惚れ。
