さっこ

リチャード・ジュエルのさっこのレビュー・感想・評価

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)
4.0

「ああ、あのデブで母親と暮らしてる醜い警備員ね!」(女性記者談)
なんちゅうこと言うんだよ!お前!🤯

FBIと女性記者にムカついた。
そしてマスコミの報道により見た目などから世間もすぐにリチャードが犯人だと思ってしまう。

だよなぁ。アイドルオタやアニオタが小学生女子の誘拐とか疑われたら、絶対犯人だろって思っちゃうもんな…。ひどい😫



ところがアメリカでは、映画の女性記者(故人)がFBIと寝て情報を得ていたとする描写に、新聞社からクレームが入って(×)訴訟問題になってるらしい。
(※追記、訴訟問題は間違いでした。正しくは、映画会社に新聞社から書簡が送られ、枕営業の部分は事実ではないので、脚色されたものであると正式に発表しろ!と求められたそうです)

さらにネットではこの映画を見ないというボイコット運動に発展してるらしい。

どうなんでしょうね。
映画って絶対に真実に忠実である必要はなくておもしろく脚色してもいいとは思う…。(新聞社の訴えとしては、脚色してるという一文を入れろ!)

今の時代はポリコレ問題にうるさい。例えば忠臣蔵なんか吉良上野介を極悪人として描くのは難しいんだろう(多分)。その方が面白いのに。吉良家にも子孫はいるし、中立的な描写が求められるのだ。



本作は偏見で人を見ることの危うさ。マスコミやネットの意見に左右されてしまうことの恐ろしさを描いてると思う。
こういうバリバリの女性記者が枕営業して特ダネをもらうって描写はありがちで、それこそ偏見のように感じてしまう。

だけどこの映画は女性記者を完全な悪人とも描いていない。ちゃんと自分が間違っていたと改心するシーンがある。
ある程度中立に描こうとしている姿勢は伺える(まぁだとしても枕営業なんかやってないフザケンナってことだろうけど)。

だけどだけど、枕問題はさておきこの女性記者の記事により、リチャードジュエルが悪者にされてしまったのは真実だ。
改心したもののちゃんと謝罪したという描写はなかった。
新聞社も訂正謝罪する記事を載せたのか?



とまあ、いろいろグルグル考えてしまいます。
ネットのボイコット運動なんてバカバカしい気もするけど、正しいのはどういうバランスなのかな。難しいですね🤔
さっこ

さっこ