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リチャード・ジュエルのryuのレビュー・感想・評価

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)
4.5
権力は腐敗する、
絶対的権力は絶対に腐敗する。
ジョン=アクトン。

イーストウッドの痛烈な権力批判。
信じたものが、
信じるに値しなかったら。
信仰心とはなんだろうか。

誠実な人間は、
常にその誠実さを逆手に取られる。
メディアは何を伝えるために、
存在するのだろうか。
はじめから仕組まれているのだ。

国家権力とメディアが腐敗してたら、
一体、愛国心とはなんだろうか。

「マッチ擦るつかのま海に霧ふかし身捨つるほどの祖国はありや」

寺山修司の歌を思い出し、寒々とした気持ちになる。
それでも、ニヒリスティックとは正反対にいるリチャード・ジュエルに希望をみた。
いつもイーストウッドのストレートなメッセージは心に刺さる。
いい映画だった。
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