エリオット

雨月物語のエリオットのレビュー・感想・評価

雨月物語(1953年製作の映画)
4.6
溝口健二&増村保造映画祭にて

個人的には「残菊物語」とか「近松物語」「山椒大夫」の方が好みだが4Kリストア版をスクリーンで観れる機会は貴重。音はクリアだし暗いシーンでの役者の動きなどもはっきり見れて堪能できた。

話は例によって欲にまみれた愚かな男が悲惨な結末を迎える残酷な寓話(ファンタジー)。
女は悲惨な目に遭いつつも皆(物の怪さえも)地に足がついている。

異世界への入り口として霞んだ湖の湖面を渡し船が渡っていく場面はその後幾度となく繰り返されているがこの映画より美しいのはなかなかない。この京マチ子よりエロ怖い物の怪を見たことがないのも同様…

カメラの動きと照明の移り変わりと美術を見てるだけで本当に楽しい。

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